レクサプロは、効果と副作用のバランスのよさに定評のある抗うつ剤です。
パロキセチンの副作用はこれまでも多く報告されています。主なものは精神神経系、消化器系の副作用です。また自殺念虜、自殺企図のリスクが増加するという報告もあり、あらためて注意を喚起します。自殺念虜、自殺企図のリスクは24歳以下の若年者が高く、特に注意が必要です。抗うつ薬投与初期や増減時にみられる精神行動症状群である「アクチベーション」をきたした症例においては、因果関係は明らかではありませんが、基礎疾患の悪化、自殺念虜、自殺企図、他害行為が報告されています。(民医連新聞2010年2月1日)
レクサプロ錠20mg(持田製薬株式会社)| 処方薬 | お薬検索
(参考)アクチベーションの好発時期は服用開始後2週間以内あるいは増量時で、アメリカ食品医薬品局・FDAでは次の11の症状をあげている。(日本うつ病学会「SSRI/SNRI」を中心とした抗うつ薬適正使用に関する提言」:不安、焦燥、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア、軽躁、躁)
エスシタロプラムシュウ酸塩の主要代謝酵素であるCYP2C19のPM(遺伝子型CYP2C19欠損又は低活性)は、欧米人で1~4%であるのに対し、日本人では18~23%であり、用量依存的に高くなることが認められている本剤においては、副作用の発現可能性も高くなると考えられます。
抗うつ薬は少量から少しずつ増やし、副作用に注意しながら原則として症状が改善するまで増量します。 副作用が多いのは最初の1~2週間
エスシタロプラムシュウ酸塩は選択的にセロトニン5-HT再取り込みを阻害する薬剤であるため、投与初期に消化管の5-HT受容体を刺激して消化管運動が低下することにより嘔気・嘔吐、下痢などの消化器症状が起こると考えられています。服用前に遺伝子型EM群(CYP2C19活性)を確認することは困難であり、心電図検査が実施されなければQT延長のような副作用を発見することはできません。製造販売後調査の情報を注視するとともに、服用が選択された場合には原因不明の突然死等を発生させない注意深い監視が不可欠です。
エスシタロプラムはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)に分類される抗うつ薬で「レクサプロ」という商品名で販売されています。ジェネリック医薬品も多く販売されており、その場合は名前に「エスシタロプラム」とつきます(以降「エスシタロプラム」にて統一します)。
レクサプロ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
パロキセチンの添付文書では、重大な副作用として、SIADHがおもに高齢者において現れることがあるとの記載があり、原因は不明とされています。初期症状として、浮腫のない急な体重増加、全身倦怠感、頭痛、吐き気、眩暈、傾眠などがあげられていますが、多くの場合は自覚症状がなく、検査値の異常から発見されます。発症しやすい時期は2日目~1ヶ月です。この症例は高齢であるため、少量から投与されていましたが、副作用が起きています。異常が生じた場合には、血清ナトリウム値の検査が必要です。また、原因と考えられる薬剤を直ちに中止することも大切です。(民医連新聞2009年8月3日)
古くから使われてきた三環系や四環系といわれるタイプの抗うつ薬は強力な効果がある反面、副作用も強いため使いどころが難しいお薬でした。しかしエスシタロプラムは副作用を起こす頻度が低く、それでいて治療効果も三環系や四環系と同程度なので患者さんにとって使いやすく、継続しやすいお薬になっています。飲み始めてすぐに効果はあらわれませんが、飲み続けると徐々に脳内で作用を発揮し、抑うつ気分や不安をやわらげてくれます。
な副作用は、傾眠24.7%(39/158例)、悪心19.0%(30/158例)
また、パロキセチンの代謝酵素は主にCYP2D6であるため、代謝が早い人と遅い人が存在し、血中濃度の個人差が20~30倍もあり、さらに服用量と血中濃度との関係も代謝酵素の飽和があるため非線形性がみられ、増減により急増、急減します。同じSSRIのフルボキサミンマレイン酸塩(デプロメール錠、ルボックス錠等)と比べて離脱症状、依存、攻撃性の報告が多いことからみても、使用にあたっては相互作用も含め、注意深い観察が必要です。(民医連新聞2006年11月20日)
副作用について正しく理解していただき、レクサプサの良い面を治療につなげていきましょう。
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
体内におけるセロトニン作用の増強に関連する副作用リスクについてあらためて注意を喚起します。全日本民医連の副作用モニターでも31件が報告されています。そのほとんどは、吐気・むかつきなどの消化器系への影響と眠気などの中枢神経症状です。うつ病での国内治験の副作用では、吐気は12~20%、傾眠は13~24%となっています。
第Ⅲ相高齢者長期投与試験(うつ病・うつ状態) 安全性 | レクサプロ
今回、60歳代男性でパキシル錠を20mgから40mgへ増量してミオクローヌス(筋肉が突発的に収縮する不随意運動)が発現した事例が報告されました。全日本民医連の副作用報告でも振戦がこれまで2例報告され、セロトニン症候群の関連が疑われます。
レクサプロの場合にはこの増量の必要がありません。なぜかというとレクサプロは2 ..
パロキセチンは、増加するうつ病、うつ状態への治療手段として今後も繁用されると思われますが、治療と背中あわせに上記の副作用リスクが存在します。効果とリスクについてのモニター強化を呼びかけます。(2005年5月2日)
主な副作用は、10mg投与群では傾眠15.0%(18/120例)、悪心
1回10mgを1日1回夕食後に服用します。年齢・症状により適宜増減しますが、増量は1週間以上の間隔をあけて行い、1日最高用量は20mgまでとされています。
影響-(レクサプロ錠:2011年4月22日承認、CTD2.7.6.3.2)
どのお薬でも大なり小なりQT延長は認められ、とくにレクサプロで多いわけではありませんが、注意喚起されている以上は気をつける必要があります。
【精神科医監修】抗うつ薬を解説【目的効果・種類・副作用とは?】
フルボキサミンは、日本で最初のSSRIとして1999年に発売され、欧米ではこれに先立った使用経験があり、大量服用時にも安全性が高いと言われていますが、一方では胃腸管系への影響や性機能障害、セロトニン症候群、錐体外路障害などの副作用が認められると言われています。PDR(米国医薬品添付文書集)には、肝トランスアミナーゼの上昇は頻繁に起こり、黄疸はまれに生じるとの記載があります。また、英国のモニタリングでは、他のSSRIよりも悪心・嘔吐および倦怠感・疲労感がもっとも頻繁であると報告されています。国内外27例の肝機能障害中、重篤な13例が、国内で起きたことが根拠となり、2001年6月に改訂された添付文書では、「重大な副作用」の項にも記載し注意喚起することになりました。
【エスシタロプラム】レクサプロ | 【調剤薬局】ライフ調剤薬局|兵庫
本症例は、少量で開始され、14日目にGOT(AST)、GPT(ALT)値の急激な上昇が確認されていることによりアレルギー性の肝機能障害の可能性があります。また、うつ症状が改善傾向だったこともあり、GOT、GPT値の上昇を認めるまで、肝機能障害に気づきませんでした。このように、副作用の臨床症状が発現せずに検査値の異常から診断されることも多く、検査値のフォローは、頻繁に行うことが必要です。さらに、欧米人との薬剤による感受性などの違いから、重篤な肝障害は新たな副作用の可能性もあり、今後も注意深いモニターを行うことが重要と思われます。(民医連新聞2002年6月21日)
レクサプロ – Welcome to 佐野内科ハートクリニック
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)は、脳内神経伝達物質のセロトニン濃度を高め、神経伝達能力が上がることにより、抗うつ作用および抗不安作用を示すと考えられています。うつ病のほか社会不安障害など適応が広く、内科領域でも使用する場面が見られます。警鐘事例であげた「自殺念慮」は、プラセボと有意差がないことを理由に添付文書に副作用として記載されていません(「注意」事項として記載)。若年者への適用や攻撃性リスクの追記など、今後も重大な副作用への警戒が必要な薬効群です。また、発売当初は「依存性がない」と宣伝され、離脱症候群も充分に警告されていなかったと言えます。
エスシタロプラム)の効果や副作用について | 水戸メンタルクリニック
薬物動態(薬物血中濃度推移)は7日間反復投与で、男性と比較して女性で半減期の延長、利用された総薬物量の目安となるAUCの高値(非高齢女性は約2倍)を示しており、他の副作用についても女性で多く発現する可能性があることに注意が必要な薬剤と言えます。
[PDF] エスシタロプラム OD 錠 10mg/20mg「トーワ」
ミルナシプラン塩酸塩とデュロキセチン塩酸塩(サインバルタ錠)は、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することにより濃度を高め、効果を発現するSNRIに分類される抗うつ薬です。副作用としては、口渇、悪心・嘔吐、便秘、眠気、排尿障害(尿閉、排尿困難)、ふらつき・めまい、不眠、性機能障害、体重増加などがあります。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認め ..
レクサプロでよくある副作用や気にされる方が多い副作用について、症状ごとに対策をお伝えしていきます。
(レクサプロ錠:2011 年 4 月 22 日承認、申請資料概要 2.7.2.3)
掲載する情報は、医療関係者を対象に作成されたもので、一般の方に対する情報提供を目的としたものでないことをご了承ください。
・具体的な相談については、主治医やかかりつけの薬剤師にご相談ください。
・自己判断で服用を中止しないでください。
・治療・処方に関する個別の相談には応じかねます。
抗うつ薬の種類・効果効能・副作用の解説 | 国分寺 精神科 心療内科
ですからレクサプロを使っていく場合は、です。副作用が問題なければ、すぐに10mgに増量していきます。
心配な方は、服用初期に胃薬を一緒に服用することで副作用を感じにくくするという方法もあります。通常は数日から1週間程度で消失する副作用です。
レクサプロは、セロトニン2A受容体を刺激します。これによって深い睡眠が妨げられてしまって、睡眠が浅くなってしまいます。
レクサプロ (エスシタロプラムシュウ酸塩) 持田 [処方薬]の解説、注意
抗うつ薬を開始後、または増量後の性欲低下は抗うつ薬の副作用の可能性もあります。恥ずかしがらずに、ぜひ主治医に相談してみてください。