「メラトニンの分泌を促すにはどんなことに気を付ければ良いのかな?」
実はメラトニンは、セロトニンを材料にして作られます。脳の松果体という部分にある酵素によって、セロトニンがメラトニンに変換されます。このような関係にあるので、セロトニンとメラトニンは何らかの関連があるのではと考えられてきました。
ここからはメラトニンを分泌させるために欠かせない三つのポイントを紹介します。
・毎日決まった時間に起きる
毎日決まった時間に起きるようにすると、体内時計のリズムが整ってその日の夜も眠りやすくなります。
また、朝起きた後にすぐにカーテンを開けて朝日を全身で浴びるようにすると、メラトニンの分泌が止まるのでメリハリがつきやすくなります。
これによって光に対する視覚効果にメリハリをつけ、メラトニンが本来の効力を発揮しやすい土台を作ります。
毎日意識的に行ってみてください。
認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう
<番外編>夜でもOKなセロトニン活性化アクション
「セロトニンは活性化させるだけでなく、分泌を妨げる敵を減らすことも大事」だと言う、有田先生。ここでは、先に挙げた「ストレス」を減らすためにできることをご紹介します。
「ストレス軽減には、セロトニンと並んで『幸せホルモン』と呼ばれる『オキシトシン』の分泌を活性化させてあげると良いですよ。オキシトシンにはストレスを鎮める、癒す効果があります。心地良い触刺激によって増えるので、例えば親と子が触れ合ったりペットと遊んだり、マッサージを受けるのも良いですね。直接肌を触れ合わせることが難しい場合は、お喋りも効果的です。ただしここで重要なのは、表情を見るなど言葉以外のコミュニケーションが伴うこと。コロナ禍では対面でお喋りするのは難しいと思いますが、オンラインやテレビ電話など相手の顔が見える状態で会話できればOKなので取り入れてみてください」
ところで、みなさんは夜ぐっすり眠れていますか?冒頭でもお話しした通り、実はセロトニンは「睡眠」とも深い関係があるのです!
有田先生いわく、その秘密の鍵を握るのは、夜ぐっすり眠るために必要な物質「メラトニン」。別名「睡眠ホルモン」とも呼ばれており、このメラトニンが多いと寝付きもよく、ぐっすり眠れるのです。メラトニンは脳内の松果体という部分から分泌されるホルモンで、覚醒を睡眠に切り替えて、自然な睡眠を促してくれます。起床してから14時間〜以降の日暮れ頃から分泌され始め、たくさん作られるほど睡眠の質が良くなることがわかっています。ちなみに、メラトニンはアンチエイジングとも密接な関わりがあり、元気で若々しくいるためにも欠かせないホルモンなんですよ。
そして、このメラトニンを分泌するための材料となるのがセロトニンです。朝起きてから分泌され始めるセロトニンは、陽が沈むと昼間作られたセロトニンを材料にメラトニンを分泌し始めるのです。つまり、快眠のためには、セロトニンを日中たくさん作っておくことが重要なのです!
そのためには、やはり朝どう過ごすかが重要になってきます。「朝遅く起きると、その分セロトニンを作る時間が十分ではないため、当然夜のメラトニン量も減ってしまいます」と指摘する有田先生。太陽とともに起きて、夜は早く布団に入り、8時間前後は眠る…。現代人にとってなかなか難しいとは思いますが、人間本来の生活こそが心身ともに元気に過ごす秘訣だということが分かりました。
「寝付きが悪い」「熟睡できない」という睡眠の悩みを抱えている方は、もしかすると“セロトニン不足”になる生活を送っているのかもしれません。今回ご紹介した、セロトニン活性化を促す方法を取り入れて、できるところから生活&睡眠改善していきましょう!
メラトニンは、日が暮れ始める夕方から脳内で合成が始まり、分泌が徐々に増加。就寝時には大量に分泌 ..
つまりセロトニンの分泌量がメラトニンの分泌量を左右するため、メラトニンを十分に分泌させるためには日中にセロトニンが十分に分泌されることが重要といえます。
メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。
境は、夜間のメラトニン分泌挙動に大きく影響し、分泌量の増加又は分泌位相の前進が示唆された。 ..
ちなみに、マグネシウムはメラトニン合成のほかにも、酵素の働きを助けたり筋肉の収縮をコントロールしたり、神経の興奮を抑制したりなど、さまざまな重要な働きを担っています。
NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。
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・メラトニンの分泌を抑制する習慣を避ける
喫煙やストレス、アルコールやカフェインの過剰摂取は、いずれもメラトニンの分泌量を減らすNG習慣です。
美容面と健康面の両方のためにも、これらの生活習慣を見直してメラトニンがたくさん分泌されるように改善していきましょう。
メラトニンの分泌を妨げないためにも、寝る1~2時間前からPCやスマートフォンを利用するのは控えましょう。 ぬるめのお湯で入浴する
多くの生物でメラトニンは生体リズム調節に重要な役割を果たしています。鳥類での渡りのタイミングや季節性繁殖(メラトニンには性腺萎縮作用があります)などの季節のリズム、睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどの概日リズム(サーカディアンリズム)の調整作用があります。
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現在、日本人の40~59歳では約5人に1人が、60歳以上では約3人に1人が、何らかの睡眠障害を抱えているそうです。確かに、夜型の現代社会は、コンビニや飲食店などの「24時間営業」は当然という時代に突入しており、街には深夜まで煌々と灯りがともっています。また、就寝直前までテレビやパソコンに触れ、ベッドに入ってからもスマートフォンを見ている人は多いようです。
先述のとおり、メラトニンの分泌は、夜になってから=太陽光がなくなってから始まります。自然の流れでは太陽が沈んでいる時間帯なのに、蛍光灯やブルーライトといった人工的な光を断続的に浴びることにより、体のリズムが乱れることは、想像に難くありません。
このことが原因でおこる不眠症は、体内時計がずれる「リズム障害」とも言われています。現代では10代~20代の若い世代にも当然起こりうる不眠障害・リズム障害ですが、メラトニンの分泌量が激減している50代以降の中高年の方々には、少しでも回避したい問題であり、質の良い睡眠をとるための重要なポイントです。
メンタル面の安定には、朝日とリズム運動でセロトニンの分泌を促進
起床から15時間後、メラトニンの分泌場所・松果体において、日中に分泌されたセロトニンが材料に使われます。つまり、セロトニンが少ないと、合成できるメラトニンの量も減ってしまい、うまく入眠できない可能性があるのです。
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しかし、実は加齢によってメラトニンの分泌量は低下していくこともわかっています。
1歳~3歳頃までが最も多く、思春期以降は減少に転じ、70歳を超えるとピーク時の10分の1以下になるという報告があります。0歳の赤ちゃんが夜泣きをする理由の一つとして、メラトニンの分泌量がまだ不安定な時期だからと言われたり、一方で、高齢者が夜眠れずに昼夜逆転するケースが起こるのは、メラトニンの昼夜の分泌量に差がなくなってくることも一因と考えられたりしています。
このように、メラトニンは加齢とそれに伴う睡眠の問題に深く関係しています。「しっかり睡眠時間が確保できない」「眠りの浅い状態が続く」など、一般に『睡眠障害』と呼ばれているものは、認知症と密接に関わっていることもわかっています。
加齢に伴うメラトニンの減少が睡眠障害を誘発し、それが認知症にも繋がっているとするなら、メラトニンの分泌量低下の予防は認知症予防にも貢献する……という考え方ができるかもしれません。
けていると、メラトニンの分泌が抑えられて、子どもはなかなか眠りにつくことが
メラトニンには睡眠・覚醒リズムを調整する作用があるため、分泌量が減少してしまうと、眠りが浅くなったり、夜中に何度も起きたりするようになります。
また同じ頃、体内時計ホルモンであるメラトニンが分泌を始め入眠を促します。 ..
繰り返しになりますが、メラトニン分泌のスイッチは、光による刺激です。夜にメラトニンを分泌させるには、朝の日射しをたっぷりと浴びておく必要があります。
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『メラトニン』は、私たちの体内で合成されるホルモンの一つで、一般に「体内時計」と呼ばれている〝体のリズム〟を整える働きをしています。人だけでなく、すべての脊椎動物の体内で分泌されている物質で、特に、睡眠と覚醒に影響を与えていることで知られています。
メラトニンの血中濃度は夜間になると上昇し、これが、人が「休息をとる」「睡眠をとる」というシグナルになります。ちなみに、夜行性の動物にとっては「活動を始める」というシグナルとして伝わっているそうです。
さらに、近年の研究でメラトニンには『抗酸化作用』があることもわかってきました。人の体内で起こる酸化は、「活性酸素」の悪影響によって体が錆びているような状態になり、がんや生活習慣病などの原因となってしまう状態です。抗酸化作用は、この活性酸素を抑えてがんの予防や生活習慣病の改善を促す働きで、美容に着目したエイジング対策としても期待できるものです。
[PDF] 照明によるメラトニン分泌抑制効果を低減するフィルタ
メラトニンは主に脳の松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモンです。トリプトファンという物質から、セロトニンを経てメラトニンが合成されます。
セロトニンとは、神経伝達物質の一種で、気分の安定や幸福感をもたらす役割があります。また、昼間の覚醒状態を維持するのに重要です。このセロトニンが夜になるとメラトニンに変換され、睡眠を促進します。
、概日リズムの評価に最も正確な指標とされるメラトニン分泌開始時刻(DLMO:Day Light Melatonin ..
セロトニンは朝になるにつれ分泌されるのに対し、メラトニンは夜になると分泌されるため、二つのホルモンの関係は一見対立しているように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
筋肉増強に強い効果を現すものの、エストロゲンの働きで乳房の肥大化等、女性化現象をもたらすこともあります。 男性ホルモン分泌のメカニズム
体内時計(概日リズム)を調整する重要な役割を担います。特に、夜間に分泌が増加し、眠気を誘発することで睡眠をサポートします。
メラトニンは日中にはほとんど分泌されず、夜間にピークに達する「日内リズム」に影響されるホルモンです。したがって、体の睡眠と覚醒リズムに深く関わり、体内時計や概日リズム(サーカディアンリズム)をコントロールする役割を果たします。
メラトニンの分泌は太陽光や照明などの光によって分泌量が調整されるため、朝日をしっかり浴びることが正常な睡眠のサイクルを保つポイントです。
メラトニンは、日が暮れ始める夕方から脳内で合成が始まり、分泌が徐々に増加。就寝時には大量に分泌されて深い睡眠に導いてくれます。
メラトニンが減るのを防ぐことができます。 手軽にできる方法は、入浴中の照明を消すことです。 ..
さらに、午前中には「幸福ホルモン」として知られるセロトニンが活発に合成されることで体内時計がリセットされ、1日のリズムを整えます。 そして、午後から深夜にかけてセロトニンを材料としてメラトニンが徐々に合成され、体内濃度が上昇します。これにより、夜間の深い眠りを促進します。