クループ症候群におけるDexamethasone単回静注後のrebound発熱


リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。


Westleyクループスコア | 計算 | クループ症候群の重症度判定

新型コロナウイルス感染症オミクロン株流行以降はクループ症候群を合併する子どもが増加し、一部では気管内挿管・人口呼吸を必要とする重症例も報告されています。夜中突然にわが子がノドの痛そうな激しい咳が出だして止まらなくなり、あわてて夜間救急診療所を受診することの多いクループ症候群。わけがわからず言われるがままに吸入を受け、出されたお薬を飲ませている親御さんが多いのではないでしょうか。どのような治療法があり、どのような効果があるのか、皆さんはご存じですか?

クループ症候群は上記の3大症状で診断するため特別な検査はありません。

デキサメタゾンは単独,あるいはレムデシビルとの併用で症状改善効果があると報告されている3).また,オミクロン株ではクループ症候群 ..

クループ症候群は、生後6ヵ月~3歳の乳幼児に多い疾患で、晩秋から冬季に好発します。のどの奥(喉頭)がウイルス感染によって腫れることで気道が閉塞するかぜです。

解説: 予防投与として認可されている抗インフルエンザ薬はノイラミニダーゼ阻害薬(NAI)であるオセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)、ラニラミビル(イナビル)とキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬であるバロキサビルマルボキシル(ゾフルーザ)である。全て保険適応外である。オセルタミビル、ザナミビルの一日あたりの予防投与量は治療量の半量で期間は治療量の倍である。ラニラビルは単回投与であり、投与量は10歳未満および10歳以上で治療量と同量であるが、10歳以上であれば2日間に分けることも可能である。バロキサビルは、10mg錠が予防内服投与適応外である。

1歳8ヶ月の男の子が昨晩クループ症候群を発症し、夜間病院を尋ねたところデキサメタゾンエリキシル0.01%10mLを3日分処方されました。

クループ症候群を引き起こすウイルスは通常,二次的な細菌感染を引き起こさないため,抗菌薬が適応となるのは稀である。ただし,初期対応時の検査結果で白血球増多,CRP上昇など細菌性感染の可能性が疑われる場合は,抗菌薬の適応と考えてよい。また,急性喉頭蓋炎であれば,インフルエンザ菌の耐性状況を考慮して,セフトリアキソン,セフォタキシムなどの注射薬を用いる。

クループ症候群とは,声門下の気道粘膜・気道組織の炎症性浮腫により吸気性喘鳴,犬吠様咳嗽,嗄声等の症状を呈する疾患群の総称である。上気道のウイルス感染症で生じることが多く,上記症状以外に,発熱,カタル症状を伴う。原因ウイルスとしてはパラインフルエンザウイルスが一般的であるが,RSウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルスなど,他のウイルスが原因となることもある。ウイルス性は,一般的に予後は良好である。細菌性として,急性喉頭蓋炎,喉頭ジフテリア,細菌性気管支炎が重要である。細菌性はきわめて稀であるが,死亡する危険性が高いため,注意を要する。

オットセイが鳴くような咳や犬が吠えるような咳が出るときは、クループ(喉頭炎)かもしれません。 ..

解説: デキサメタゾンは投与してから30分から2時間で効果を発揮し、その効果は24から48時間持続する。軽症のクループではデキサメタゾン0.15mg/kgと0.6mg/kgでは効果の差を認めないが、中等症以上では効果に差があるとの報告がある。
我が国ではデキサメタゾンエリキシル(0.1mg/ml)が使用されることが多いが、10kgの小児では1回15mlとなり、製剤中には5%のエタノールが含まれているので15mlのビールを飲ませるのと同等のアルコール量になるので注意が必要である。

推奨: 小児(生後6ヶ月から5歳)の中等症・重症の喉頭気管支炎(仮性クループ)に対して、臨床症状の改善、入院率の低下を考慮した場合、デキサメタゾン(0.15mg/kg)を経口で単回投与することを推奨する。


【クループ性気管支炎とは】 クループは声を出す声門周囲の感染症です。 パラインフルエンザウイルス、アデノウイル.

今回のオープンラベル、単施設、無作為化比較試験では、クループ症候群であり、かつWestleyクループスコア(WCS)が2点以上で、小児救急を受診した生後3ヶ月から10歳の小児を登録しました。

【CQ2】小児の喉頭気管支炎(仮性クループ)に対して、アドレナリン吸入投与は推奨されるか? ..

本日はクループ症候群の流行ピーク期間に、軽度から中等度のクループ症候群の小児に対する30分間の屋外寒冷気(

デキサメタゾンエリキシル0.01%「日新」(一般名:デキサメタゾン液) ..

小児のクループ症候群に対する非薬物治療法として、ミスト療法が長年使用されていましたが、実はその有効性は示されておらず現在は推奨されていませんでした。同様に、寒冷気への曝露については経験的に有益である可能性が言われていましたが、これを支持するエビデンスは乏しかったです。

デカドロン(デキサメタゾン,エリキシル:0.01%,錠:0.5mg)

クループに対するステロイドの経口投与は、古典的にはデキサメサゾンの0.6mg/kgです。
UpToDateによるとデキサメタゾンの内服は味が悪いとのことです。日本には比較的飲みやすいデカドロンエリキシル®がありますが、0.6mg/kgで飲むと10kgの子が60mlも飲まなくてはいけないという問題があります。また小児の保険用量は40mlまでです。
いくつかのStudyで0.15mg/kg~0.3mg/kgでも同等の効果があると示されていますが、n数が100例程度の小規模Studyが中心でした。
今回のStudyは1200人以上ものクループの患者を集めて、デキサメサゾン通常量(0.6mg/kg)、デキサメサゾン少量(0.15mg/kg)、プレドニゾロン(1mg/kg)の3群に410名ずつを割り当てたRCTです。
今回のRCTで、デキサメサゾン少量投与やプレドニゾロン投与は、デキサメサゾン通常量投与に対して非劣性を示しました。
すでに0.15mg/kgで処方している施設の方にとっては朗報と言えると思います。
2施設で1200人もクループを集められるのがすごいですね。

[PDF] 小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート

喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。

入院後デキサメタゾンの点滴静注とアドレナリン吸入を定期的に行い ..

喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。

クループに対するデカドロン、0.6mg/kg?0.15mg/kg?

①4F-PCCは外傷の凝固障害に有用か?(必読)
②クループのデキサメタゾン内服は少量で良い?
③高齢の失神患者の原因が分からないとき、入院と帰宅では予後が変わる?
④自閉症スペクトラム障害の子に初療室で鎮静をかけるときの投与量は?
⑤2人でBystander CPRを行うときの裏技

かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ

中等度に重症のクループの子供では,デキサメタゾン筋肉内投与またはブデソニド噴霧による治療ではプラセボの投与より速やかな臨床改善が得られ,デキサメタゾンにより最大の改善が得られた.いずれかのグルココルチコイド治療により,入院はより少なくなった.

ライター症候群]、☆掌蹠膿疱症(重症例に限る)、☆扁平苔癬(重症例に限

ベースラインでは,確認されたウイルスの型,クループのタイプ,および疾患の臨床重症度などの各群の特徴は同様であった.全体的な入院率はプラセボ群では 71%(子供 49 人中 35 人),ブデソニド群では 38%(48 人中 18 人),およびデキサメタゾン群では 23%であった(47 人中 11 人)(ブデソニドとプラセボの比較に関して未補正で =0.001,デキサメタゾンとプラセボとの比較に関して <0.001,そしてブデソニドとデキサメタゾンの比較に関して =0.18).ブデソニドまたはデキサメタゾンで治療した子供は,プラセボを投与した子供よりクループのスコアに大きい改善を示した(それぞれ,=0.03 および <0.001),デキサメタゾンで治療した子供はブデソニドで治療した子供より大きい改善を示した(=0.003).

[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け

われわれは,中等度に重症のクループの子供 144 人による二重盲検無作為臨床試験を実施した.子供をラセピネフリンと,ブデソニド 4 mg の単回噴霧(48人),デキサメタゾン 0.6 mg/kg 体重(47 人)を単回筋肉内投与,またはプラセボ(49 人)単回投与で治療した.治療前および治療後は 1 時間おきに 5 時間,子供を診察した.治療割付けを知らない医師が,子供にさらなる治療および入院が必要か否かを決定した.

1)COVID-19 に伴う致死的な急性呼吸窮迫症候群(ARDS: Acute Respiratory Distress

ベースライン時の臨床的特性は,両群で同様であった.再受診率はデキサメタゾン群で有意に低かった(7.3% 対 15.3%,P<0.001).デキサメタゾン群では,クループ症状がより早期に軽快し(P=0.003),睡眠が妨げられた時間が短く(P<0.001),保護者側のストレスが軽減していた(P<0.001).

参考 : クループ症候群とは

4 施設の小児救急外来で二重盲検試験を実施し,軽症のクループの小児 720 例を,デキサメタゾン(0.6 mg/kg 体重)またはプラセボの単回経口投与に無作為に割付けた.小児らは,Westley らのクループ評価法でスコア 2 以下と定義される,軽症のクループであった.主要転帰は,治療後 7 日以内にクループで医療機関を再受診することとした.副次的転帰は,治療後 1,2,3 日目のクループ症状の持続とした.その他の転帰は,経済的負担,クループで小児の睡眠が妨げられた時間,小児の疾患に対する保護者側のストレスとした.

参考 : クループ症候群とは

グルココルチコイドは、プラセボ(ダミー治療)と比較して、2時間後のクループの症状を軽減し、入院期間を短縮し、再診率や(再)入院率を低下させるというエビデンスに変わりはない。デキサメタゾンの0.15mg/kgの少量投与は、標準用量である0.60mg/kgと同等の効果が期待できる。クループに対する低用量デキサメタゾン0.15mg/kgの有効性に関するエビデンスを強化するために、さらなる研究が必要である。小児のクループの治療にはグルココルチコイドが有効であると結論づけた。

クループ症候群の重症度判定

デキサメタゾンはプレドニゾロンと比較して、病院や救急外来を受診してから2時間後と6時間後のクループスコアに改善を認めず、おそらくクループによる再診や(再)入院をほぼ半分に減少させた。グルココルチコイドの追加投与は、プレドニゾロンと比較してデキサメタゾンが有利であった。デキサメタゾン0.15 mg/kgと比較して、標準用量である0.60 mg/kgは,病院または救急部受診後24時間におけるクループスコアリングスケールで評価したクループの重症度をおそらく低下させた.しかし、2時間、6時間、12時間後のクループスコアリングスケール、小児の再診や(再)入院、病院や救急外来での滞在時間については、群間で重要な差を見出すことはできなかった。エピネフリンなどの他の薬剤の使用、グルココルチコイドの補充、呼吸を助けるためのチューブの使用などの追加治療の必要性は、デキサメタゾン0.15mg/kgと0.60mg/kgで差はなかった。新たに組み入れられた試験では、グルココルチコイドの使用による重篤な有害事象は報告されていない。