アジスロマイシン小児用細粒 10%「タカタ」 とジスロマック細


薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。


ジスロマック細粒小児用10% 一時的な出荷停止及び限定出荷のご案内(ファイザー株式会社)

感染症診療ガイドラインの策定には, 地域における年齢による病原微生物の検出頻度等の疫学データならびに, 各微生物の抗菌薬感受性に関する情報が必要である。肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae: M. pneumoniae)は, マクロライド系抗菌薬, テトラサイクリン系抗菌薬, ニューキノロン系抗菌薬に感受性を有していたが, 2000年以降にマクロライド耐性M. pneumoniae株が出現1-3)して増加した。マクロライド耐性株の検出率は, 世界的に地域差があり, さらに小児において高率なため, 推奨される抗菌薬を含めて診療ガイドラインの内容も, 国内外および年齢により差異がある。さらに, 2020年以降世界的に流行した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, 多くの感染症罹患率に多大な影響をきたした。M. pneumoniaeに関しても, COVID-19パンデミック前に比較して, 検出率が激減した報告4,5)が多い。

【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔呼吸困難,喘鳴,血管浮腫等が発現。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.2参照]〕【11.1.2】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),急性汎発性発疹性膿疱症〔投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中又は投与終了後1週間以内に発現しているので,投与終了後も注意。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.3参照]〕【11.1.3】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕【11.1.4】肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全【11.1.5】急性腎障害〔乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には投与中止〕【11.1.6】偽膜性大腸炎,出血性大腸炎〔偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の重篤な大腸炎が発現。腹痛,頻回の下痢,血便等が現れた場合にはただちに投与中止〕【11.1.7】間質性肺炎,好酸球性肺炎〔発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎が発現。投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.8】QT延長,心室性頻脈(torsade de pointesを含む)〔QT延長等の心疾患のある患者には特に注意。[9.1.2参照]〕【11.1.9】白血球減少,顆粒球減少,血小板減少〔[9.7.2参照]〕【11.1.10】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が現れた場合には投与中止。また,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意〕

ジスロマック細粒小児用10% · ジスロマック錠250mg · ジスロマック錠600mg

【1】体重別1日量(概算)は,15~25kg:200mg,26~35kg:300mg,36~45kg:400mg,46kg~:500mg。15kg未満の患児には細粒を投与。【2】外国の臨床における体内動態試験の成績から,500mgを1日1回3日間経口投与することにより,感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので,治療に必要な投与期間は3日間とする。【3】4日目以降でも臨床症状が不変又は悪化の場合,医師の判断で適切な他剤に変更。

発熱、咳(せき)、鼻水などの症状があり、特に咳は、最初乾いた咳から痰の絡んだ咳になり、2週間程度続きます。マイコプラズマは、乳幼児では風邪のような症状ですが、学童期以降や大人の場合は肺炎を起こします。
マイコプラズマは細菌ですので、細菌を殺す抗菌薬による治療が効果を発揮します。しかし、マイコプラズマに効く抗菌薬は、マクロライド系抗菌薬(エリスロシン、クラリス、クラリシッド、ジスロマックなど)、テトラサイクリン系抗菌薬(ミノマイシンなど)、ニューキノロン系抗菌薬(クラビット、オゼックスなど)に限られます。抗菌薬が効きにくいマイコプラズマが増えています。大人では多くないのですが、子どもでは既に90%近くが、マクロライド系抗菌薬が効かないと言われています。

治療期間は12から18ヶ月とすることが望ましい。 ジスロマック錠250mg・600mg

マイコプラズマ肺炎は、自然にも治りますが、抗菌薬で症状を軽くすることができます。そのため子どもでは、テトラサイクリン系抗菌薬、ニューキノロン系抗菌薬の効果があると考えられます。
しかし、テトラサイクリン系抗菌薬は、8歳以下の子どもに、2週間以上長く使用すると歯が黄色くなったり、骨の発達に影響を受けると言われています。短期間で適切に使用するのであれば、副作用はかなり少なくなります。
ニューキノロン系抗菌薬も、関節への影響から子どもにあまり使用されませんが、最近、子どもに安全なニューキノロン系抗菌薬があります。

2000年以降に小児科領域を中心に出現したマクロライド耐性M. pneumoniaeは, その後増加がみられ, 成人では当初マクロライド耐性株は検出されなかったが, 小児科領域を追随するペースで耐性株が増加した。2011~2012年の流行時には, 83%がマクロライド耐性であったとの報告2)があり, 大流行に関してマクロライド耐性M. pneumoniae株の蔓延が要因の1つと認識されている。マクロライド耐性率は, 2012年をピークに低下傾向にある。一方, M. pneumoniaeは, P1タンパク遺伝子の相違により, 1型, 2型系統に分類され, 1型系統と2型系統の交代期に大流行が起こる可能性も指摘6,7)されている。2011~2012年にかけて流行の主であった1型系統の検出比率が2015年後半より減少し, 代わって2型系統の検出比率が増加している。1型系統はマクロライド耐性遺伝子の保有率が高かったが, 2型系統の耐性遺伝子保有は低率である7)。これが, マクロライド耐性株の低下の主因と考えられる。

品目名 【ジスロマック細粒小児用10% 100mg】 の薬効作用は以下のとおりです。 ..

2017~2021年の調査期間についてM. pneumoniae検出状況を比較したデータ4)によると, 2020年4月~2021年3月の期間では, 2017年~2020年3月までの期間と比較して, ヨーロッパ, アジア, アメリカ, オセアニアともにM. pneumoniaeの検出が激減していた。中国北京の小児病院において, 2016~2021年の期間にM. pneumoniae検出率を比較したデータ5)でも, 2019年は17.6%, 2020年は8.9%, 2021年は5.0%と激減している。

現在, わが国で公表されている診療ガイドライン等で, M. pneumoniae肺炎の項を含むものは, JAID/JSC感染症ガイド2023(日本感染症学会・日本化学療法学会)10), 成人肺炎診療ガイドライン2017(日本呼吸器学会, 改訂中)11), 小児呼吸器感染症診療ガイドライン2022(日本小児呼吸器学会・日本小児感染症学会)12), M. pneumoniae肺炎に対する治療指針(日本マイコプラズマ学会)13)がある。海外では, American Thoracic Society(ATS)およびInfectious Diseases Society of America(IDSA)14)やAmerican Academy of Pediatrics(AAP)15)より, 市中肺炎やM. pneumoniae肺炎に対する抗菌薬療法が推奨されている。


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さらに小児呼吸器感染症診療ガイドライン202212)では, Qプローブ法でマクロライド耐性遺伝子が検出されている場合は, トスフロキサシンやテトラサイクリン系抗菌薬を選択肢に考慮すべきとの記載がある。当院で施行したQプローブ法(Smart Gene)に関する検討では, 細胞培養法(国立感染症研究所細菌第二部で実施)に対するSmart Geneの感度, 特異度は, 各々98.0%, 100%であった。さらに, 培養で得られた菌株を用いた23S rRNA遺伝子塩基配列分析によるマクロライド耐性遺伝子同定とSmart Geneによる耐性遺伝子変異検出とを比較すると, 感度, 特異度は, 各々100%, 97.4%であった。新型コロナウイルス病原体検出の過程で, Qプローブ法検査機器が以前より普及しており, 今後耐性遺伝子の有無を確認したうえで, より適切な抗菌薬療法に寄与することが期待される。

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その薬剤が処方される一般的な用途の疾患名から探すこともできます。正確でなくても、一部分だけでも検索できます。
(例)花粉症、アトピー、多発性硬化症

肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)(小児用); マイコプラズマ属

7.2 外国の臨床における体内動態試験の成績から、本剤500mg(力価)を1日1回3日間経口投与することにより、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与期間は3日間とする。

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マイコプラズマ肺炎に関して, わが国の感染症サーベイランス(および参照)のデータでは, 2020年4月以降ほとんど報告されない状況が持続したが, 2023年秋以降にわが国でもM. pneumoniae肺炎の報告がみられるようになり, 今後の流行が予測される。2020年春に, こつぜんと検出されなくなったM. pneumoniae感染症であるが, 再流行する場合に, 前述した1型あるいは2型のいずれが立ち上がってくるのか, マクロライド感受性について感受性株・耐性株のいずれが多くを占めるのかは, 感染症疫学的にも興味深いが, 臨床現場に多大な影響を及ぼす可能性がある。現在のわが国の医薬品流通状況に関して, 鎮咳薬, 去痰薬のみならず, 抗菌薬に関しても出荷制限が反復されている16-21)。このような状況下で, 2011~2012年や2016年のような規模でM. pneumoniae肺炎の流行が生じると, 処方薬不足など, 現場がさらに混乱する事態になることが危惧される。

ジスロマック細粒小児用10%との飲み合わせ情報[併用禁忌 ..

通常、小児は体重1kgあたり0.1g〔アジスロマイシンとして10mg(力価)〕を1日1回、3日間服用します。ただし、1日量は成人の最大服用量5g〔500mg(力価)〕を超えません。必ず指示された服用方法に従ってください。

抗生剤(抗菌剤)の適正使用 (後編) | みうら小児科クリニック

苦味が出るので、水または牛乳などの中性飲料で服用し、酸性飲料(オレンジジュース、乳酸菌飲料およびスポーツ飲料など)で服用したり、噛んだりすることは避けてください。

・マクロライド系抗菌剤(クラリス、ジスロマックなど) :効くのはマイコプラズマ、肺炎クラミジア、百日咳菌、カンピロバクター。

・腹痛、頻回の下痢、血便 [偽膜性大腸炎、出血性大腸炎]

ジスロマック細粒小児用 (アジスロマイシン水和物) medication

乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。

アジスロマイシン細粒小児用10%「トーワ」 ; 色調, 白色~淡いだいだい色 ; 効能又は効果

薬には効果(ベネフィット)だけではなく、副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。