心疾患のなかには、心内膜炎を起こしやすい疾患があり、ハイリスク群として ..


この研究で言いたいこと:香港の地域住民において、最近のクラリスロマイシンの使用は心筋梗塞、不整脈、そして短期間での心疾患死亡の増加と関係があった、しかし長期間での心血管リスクは関係がなかった。


ほとんどの先天性心疾患(単独の心房中隔欠損症(二次孔型)を ..

研究の結果および限界:抗生剤治療が始まって14日後の心筋梗塞の傾向スコア調節比はクラリスロマイシン使用(132例、1000人年当たり44.4例)とアモキシシリンの使用(149例、1000人年当たり19.2例)を比較すると3.66(95%CI2.82-4.76)で、であった。しかし長期間でのリスクの増加は観察されなかった。同様に副次評価項目の傾向スコア調節比は、脳卒中をのぞいて、クラリスロマイシンはアモキシシリンに対しての最近の使用においてのみ有意に増加しました。セルフコントロールケース分析において、それらはクラリスロマイシンを含むヘリコバクターピロリ除菌治療で最近の使用と心血管疾患イベントの間に関係があった。そのリスクは治療が終了して以後は治療前に戻った。ケースクロスオーバー解析はまたクラリスロマイシンを含む最近のHピロリ除菌治療が心血管イベントのリスクを増やすことを示した。最近のクラリスロマイシン使用のアモキシシリン使用に対する調節絶対リスクの差は、1000患者につき1.90(95%CI1.30-2.68)の過剰な心筋梗塞イベントであった。

クラリスロマイシンは抗生剤の中でも使用頻度が高い印象の薬のひとつです。今回のような研究結果が出てくると高齢者や、その他の病気の既往を持つ方にクラリスロマイシンが出たとき、今まで以上に心配になります。ちなみにピロリ菌の除菌では800mg/日に対しマクロライド少量長期療法では200mg/日で使い服用量に4倍の差がありますが、心血管リスクがどの程度変わってくるかなど、いろいろな切り口で新たな研究結果が出てくると面白いと思います。(薬剤師 松岡武徳)

さて、令和5年5月付でクラリスロマイシン錠 200mg「TCK」及びクラリスロマイシン錠小児用 ..

長期的に内服すると、耐性菌という抗菌薬が効きにくい菌が発現したり、赤血球・白血球・血小板が減少する可能性があります。クラリスを処方された場合は、決められた投与量をしっかり守って治療に当たりましょう。副作用のチェックのため、定期的に血液検査が必要になる場合もあります。

方法:この地域住民研究では、著者らは経口のクラリスロマイシン又はアモキシシリンを2005-2009年に香港で飲んでいた18歳以上の成人の心血管疾患の転帰を比較した。5年以内の年齢、性別、使用時の暦を基準としてクラリスロマイシンの使用者に対し1人又は2人のアモキシシリン使用者とマッチさせた。このコホート研究はクラリスロマイシン(n=108988人)又はアモキシシリン(n=217793人)を飲んだ患者を含んでいた。セルフコントロールケース分析とケースクロスオーバー分析は、クラリスロマイシンを含んだヘリコバクターピロリ除菌治療を受けた患者を含んでいた。主要評価項目は心筋梗塞であった。副次評価項目はすべての原因による死亡、心又は非心疾患による死亡、不整脈、脳卒中であった。

(4)心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者[QT 延長、

妊娠中や授乳中の場合にはクラリスを使用できないわけではありませんが、気軽に内服できるわけでもありません。妊娠中に高容量のクラリスを投与すると胎児に心血管系の異常、口蓋裂、発育遅延等の異常が生じる可能性があると動物実験にて報告されています。また、クラリスは母乳にも移行します。病気の種類に応じて、治療を行うメリットと治療を行わないデメリットを比較・検討し、担当医と十分に相談して治療に当たりましょう。

研究疑問:クラリスロマイシンの使用と心血管疾患の転帰の間に何の関係があるか?

セビメリン塩酸塩水和物やピロカルピン塩酸塩では重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)、気管支

抗菌薬クラリスロマイシンの使用は、心筋梗塞、不整脈および心臓死リスクの有意な増大と関連していることが、中国・香港大学のAngel Y S Wong氏らが行った住民ベース試験の結果、示された。ただしその関連は短期的なもので、長期的な関連は観察されなかったという。先行疫学研究で、クラリスロマイシンが重篤な心血管アウトカムのリスク増加と関連していることが示唆されていたが、リスクが短期的なものか長期にわたるのか不明であった。BMJ誌オンライン2016年1月14日号掲載の報告。

研究グループは、住民ベース試験でクラリスロマイシン使用と心血管アウトカムとの関連を調べるため、香港で2005~09年にクラリスロマイシンとアモキシシリン投与を受けた18歳以上成人の心血管アウトカムを比較した。

5歳単位の年齢群、性別、使用暦年をベースに各クラリスロマイシン使用者1例に対し、1または2例のアモキシシリン使用者を適合。クラリスロマイシン使用者10万8,988例とアモキシシリン使用者21万7,793例を含むコホート解析を行った。また、自己対照ケースシリーズおよび症例クロスオーバー分析には、ヘリコバクターピロリ()除菌治療でクラリスロマイシン投与を受けた患者も含んだ。

主要アウトカムは、心筋梗塞。副次アウトカムは、全死因死亡、心臓死、非心臓死、不整脈、脳卒中などであった。

抗菌薬治療開始後14日間(現在使用群)の心筋梗塞の発症は、クラリスロマイシン使用者132例(1,000人年当たり44.4例)、アモキシシリン使用者149例(同19.2例)で、クラリスロマイシン使用者の率比は2.72(95%信頼区間[CI]:2.15~3.44)、傾向スコア補正後率比は3.66(同:2.82~4.76)であった。

しかし、リスクの増大は長期的には観察されず、傾向スコア補正後率比は、抗菌薬治療開始後15~30日1.06(95%CI:0.44~2.60)、31~90日1.10、91~365日0.90、366~730日1.17、731~1,095日1.01であった。

副次アウトカムについても同様の結果がみられ、クラリスロマイシンの現在使用群のみで、リスクが増大した(不整脈発症の傾向スコア補正後率比2.22、全死因死亡1.97、心臓死1.67、非心臓死2.10)。ただし、脳卒中だけは増大はみられなかった(同率比1.11、95%CI:0.80~1.54)。

また自己対照ケースシリーズ分析で、除菌治療でのクラリスロマイシン使用と心血管イベントが関連していることが確認された(14日間のイベント発生率比は、心筋梗塞3.38、不整脈5.07)。そのリスクは治療終了後(15~30日の心筋梗塞0.78、不整脈0.00)は、治療前レベルに戻った(治療前14日間の心筋梗塞0.81、不整脈2.45)。

症例クロスオーバー分析でも、同様のリスク増大が確認された。

クラリスロマイシン現在使用のアモキシシリン現在使用に対する補正後絶対リスク差は、心筋梗塞イベントについては1,000患者につき1.90例(95%CI:1.30~2.68)であった。

著者は、「心筋梗塞、心臓死の絶対リスクは、75歳超で高血圧や糖尿病を有する患者で高いとみられており、これら高リスク患者では抗菌薬の選択に注意を払わなければならない」と述べている。

一般的な感染症に対してはクラリスロマイシン1日400mg、非結核性抗酸菌症には1日800mg、どちらも2回に分けて経口で投与します。投与量は年齢、症状にあわせて増減します。またピロリ菌の除菌に用いる場合は他の抗生物質や胃薬と併用して処方されます。


4) 心疾患のある患者[QT延長、心室頻拍(torsades de

クラリス(一般名:クラリスロマイシン)とはマクロライド系の抗生物質です。従来のマクロライド系抗生物質であるエリスロマイシンを改良してできたものであり、ニューマクロライドともいわれています。抗生物質の代表といえるのはβラクタム薬(ペニシリン系、セフェム系等)ですが、マクロライド系も肺炎球菌をはじめとするグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマやクラミジア、マイコバクテリウムなど多くの細菌に対して効力を発揮します。いろいろな細菌に有効なので、呼吸器系の領域を中心に多くの診療科で処方されています。多くは咽頭炎・肺炎・中耳炎などに対する処方です。消化器領域ではピロリ菌の除菌薬としても数多く処方されています。皮膚科領域においては、感染を伴う、表在性/深在性皮膚感染症、リンパ管/節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍などの疾患に対して選択されることがあります。

pointesを含む)、心室細動を起こすことがある。](「4. 副作用」の項参照)

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪例や市中肺炎患者に対するクラリスロマイシン(商品名:クラリスほか)治療により、心血管イベントが有意に増加することが、英国・ナインウェルス病院(ダンディー市)のStuart Schembri氏らの検討で示された。英国では、COPD急性増悪と市中肺炎は入院の主原因であり、治療にはクラリスロマイシンが頻用されている。同薬投与中に心血管イベントが増加する可能性が観察試験で示唆されており、短期投与により冠動脈心疾患患者の心血管死が増加したとする無作為化対照比較試験の結果が知られているが、呼吸器感染症の治療に用いた場合の心血管イベントに及ぼす影響はこれまで不明であった。BMJ誌オンライン版2013年3月21日号掲載の報告。

研究グループは、クラリスロマイシン投与と、COPD急性増悪および市中肺炎の患者における心血管イベントの発生の関連を検討するために、2つの前向きコホート試験(EXODUS試験、エジンバラ肺炎コホート試験)のデータを解析した。

EXODUS試験には、2009~2011年に英国の12施設にCOPD急性増悪の初回診断で入院した40歳以上の患者1,343例[クラリスロマイシン投与群281例(年齢中央値70歳、男性48%)、非投与群1,062例(72歳、49%)]が登録された。エジンバラ肺炎コホート試験には、2005~2009年にエジンバラのNHS Lothian病院で市中肺炎と診断された患者1,631例[同:980例(65歳、51%)、651例(68歳、48%)]が登録された。

主要評価項目は、1年後までに発症した心血管イベント(急性冠症候群、非代償性心不全、重症不整脈、心臓突然死)および急性冠症候群(ST上昇急性心筋梗塞、非ST上昇心筋梗塞、不安定狭心症)による入院とした。副次的評価項目は1年後までに起きた全死因死亡および心血管死であった。

1年以内に心血管イベントを発症したのは、COPD急性増悪例が268例[クラリスロマイシン投与群73例(26.0%)、非投与群195例(18.4%)]、市中肺炎患者は171例[同:123例(12.6%)、48例(7.4%)]であった。

COPD急性増悪例に対するクラリスロマイシン投与により、心血管イベント[ハザード比(HR):1.50、95%信頼区間(CI):1.13~1.97]および急性冠症候群(HR:1.67、95%CI:1.04~2.68)の多変量調整済みリスクが有意に増大した。

市中肺炎患者に対するクラリスロマイシン投与では、心血管イベント(HR:1.68、95%CI:1.18~2.38)の多変量調整済みリスクは有意に上昇したが、急性冠症候群(HR:1.65、95%C:0.97~2.80)のリスクの増加には有意な差はなかった。

COPD急性増悪患者では、クラリスロマイシン投与と心血管死にも有意な関連がみられたが(HR:1.52、95%CI:1.02~2.26)、全死因死亡との関連は認めなかった(HR:1.16、95%CI:0.90~1.51)。市中肺炎患者では、クラリスロマイシン投与と全死因死亡、心血管死に関連はなかった。心血管イベントのリスクは投与期間が長くなるほど増加した。

βラクタム系抗菌薬やドキシサイクリンを投与されたCOPD急性増悪例では心血管イベントの増加はみられなかったことから、クラリスロマイシンに特有の作用であることが示唆された。

著者は、「COPD急性増悪例および市中肺炎患者に対するクラリスロマイシンの投与により、心血管イベントが増加する可能性が示唆された。これらの知見は、他のデータセットを用いた解析を行って確認する必要がある」と結論している。

そのために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。 商品名:クラリスロマイシン錠50mg小児用「CEO」 ..

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キーワード:肺炎マイコプラズマ,クラリスロマイシン,気管支炎,感染性咳嗽,臨床試験 ..

特に、エリスロマイシンとクラリスロマイシンは、このQT延長を起こし、徐脈を引き起こすことがあることが知られています[4]。なお、アジスロマイシンは比較的その作用が弱いとされています。

RSウイルス感染で入院加療した7歳以下の細気管支炎患児(心臓疾患,早産に伴う新生児肺疾患,のう胞性線

ジェネリック薬はありますが、日本の薬局で購入できる市販薬はありません。処方薬でなくても個人輸入で購入することが可能なようですが、自己判断で使用される際は耐性菌や副作用、飲み合わせに関するチェックが難しくなりますのでオススメいたしません。

(4)心疾患のある患者[QT延長、心室頻拍(Torsades de pointes を含む)、心室細動をおこすことがある。(「副作用」

マクロライド系抗生物質、特にエリスロマイシンとクラリスロマイシンは、心臓の動きを電気的な信号で記録する心電図で観察できる、QT間隔という値を延長させることがあります。QT間隔とは、心臓が1回拍動する間の特定の時間を表す値です。

今回は Hung ら 2)によって報告された腎疾患におけるクラリスロマイシンとコルヒチンの致 ..

一般的な感染症であれば、服用開始から2~5日程度で症状が改善してきます。
ただし、症状が良くなったからといってすぐに服用を中止してはいけません。症状をしっかり改善し、かつ耐性菌の発現を防ぐためには一定期間服用を続けなければいけません。
したがって、重篤な副作用などがない限り、処方されたクラリスロマイシンは飲み切るようにしてください。

クラリスロマイシン錠50mg小児用「大正」の添付文書です。インタビュー ..

副作用を恐れるあまり必要な治療までためらうのではなく、予想される効果とリスクのバランスを適切に判断して使うことが大切です。

このたび、当社のマクロライド系抗生物質製剤【クラリスロマイシン錠200mg「NP」】(一般名:クラリスロマイ ..

マクロライド系抗菌薬は、肺炎などの感染症治療によく使われる抗生物質です。細菌のタンパク質の合成を邪魔することで細菌の増殖を抑えます[3]。