い治療薬のボルテゾミブ(商品名:ベルケイド)、レナリドミド (商品名 : レブラミド)、デキサメタゾン(商


多発性骨髄腫の薬物療法は、かつては抗がん剤のとステロイド剤のプレドニゾロンを併用するMP療法が中心でした。しかし、近年になって新規薬剤が次々と登場し、現在は9種類になっています。それにより、長期間にわたって病状をよい状態にコントロールできるようになってきました。


[PDF] VRD療法 (ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン)

多発性骨髄腫のステージ(病期)は、腫瘍の量と予後因子により、I~IIIの3段階に分けられます。アルブミン値(Alb)とβ2ミクログロブリン値(βMG)に加え、染色体の異常も調べて判定します。Ⅰ期はAlb≧3.5g/dLかつβMG<3.5mg/dL、Ⅲ期はβMG≧5.5mg/dL、Ⅱ期はそれ以外、となっています(表1参照)。

多発性骨髄腫は、年齢、病型、病期、合併症などにより病状の経過が異なります。その他にも因子があり、治療に対する効果判定や予後予測が行われます。

用療法であるボルテゾミブ, レナリドミド及びデキサメタゾン( )併用療法(以下 療.

こうした検査を行ない多発性骨髄腫の疑いがあれば、骨髄検査で確定診断を行います。骨盤の骨に針を刺し、骨髄液を抜き取って調べ、形質細胞の比率が10%以上に増えていると多発性骨髄腫と診断されます。また、確定診断のためには、血清中の免疫グロブリンを調べる血清免疫固定法検査や、血清FLC(フリーライトチェーン)検査も必要になります。

9種類の新規薬剤のうち、未治療の多発性骨髄腫の治療に使用できるのは、ボルテゾミブとレナリドミドの2種類だけです。他の7種類は、再発・難治性多発性骨髄腫の治療薬として認可されています。再発した場合や、他の薬で治療して効果がなかった多発性骨髄腫の治療に使用することができます。

[PDF] 多発性骨髄腫における薬物療法の進歩とボルテゾミブの役割

多発性骨髄腫を発見するのに有効な検査は、血液検査と画像検査です。血液検査で、高カルシウム血症、腎機能の低下、貧血、総たんぱくの上昇、アルブミン値の低下などがあれば、多発性骨髄腫の可能性があります。画像検査では骨折の有無を調べます。大きな骨折はX線撮影でわかりますが、、、などを行えば、ごく小さな骨病変でも見つけることができます。

多発性骨髄腫は高齢者に多い病気なので、高齢者が増えている日本では増加しています。かつては人口10万人当たり3人ほどでしたが、現在は10万人あたり5人以上になっています。

B:ボルテゾミブ,D:デキサメタゾン,L:レナリドミド,d:少量デキサメタゾン,A:ド

未治療多発性骨髄腫の治療は、自家造血幹細胞移植の適応があるかないかによって、大きく2つに分けられます。「65歳未満・重篤な合併症なし・心肺機能正常」が適応の条件です。65歳は一応の目安で、全身状態が良好であれば、それ以上でも移植が行われることはあります。

多発性骨髄腫によって引き起こされるこれらの症状を、高カルシウム血症(hyper Calcemia)、腎障害(Renal failure)、貧血(Anemia)、骨病変(Bone lesion)から4文字をとって「CRAB」といいます。


である VRd(ボルテゾミブ/レナリドミド/デキサメタゾン)、VMP(ボルテ

多発性骨髄腫は抗体を作る形質細胞ががん化する病気で、高カルシウム血症、腎障害、貧血、骨病変などの症状が起きる病気です。かつては症状が現れてから治療を開始していましたが、現在はそれより早い段階で治療が始められるようになっています。自家造血幹細胞移植の適応があれば、移植が推奨されています。移植の適応がない場合には化学療法が行われます。多発性骨髄腫の治療薬は、9種類の新規薬剤が中心となっています。移植をするための前治療としての導入療法や、移植の適応がない場合の化学療法にも使われています。新規薬剤の登場により、多発性骨髄腫は長期間にわたって病気をコントロールすることが可能になっています。

[PDF] 多発性骨髄腫の最新治療:骨髄腫腎や 分子標的薬を含めて

※皮膚がん、骨軟部腫瘍、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など「がん種別」にない場合は「部位別」から検索してください。

V:ボルテゾミブ,R:レナリドミド,D:デキサメタゾン(高用量),d:デキサ

※皮膚がん、骨軟部腫瘍、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など「がん種別」にない場合は「部位別」から検索してください。

[PDF] 研究課題: 新規多発性骨髄腫に対するボルテゾミブ、レナリドミド

自家造血幹細胞移植は、自分の末梢血から造血幹細胞を採取し、大量化学療法で骨髄中の細胞を死滅させた後、採取しておいた造血幹細胞を戻す治療です。移植した細胞は10日ほどで生着し、細胞の増殖が始まります。自分の細胞を戻す治療なので、他の人の幹細胞を移植する同種移植とは異なり、が少なく、免疫抑制剤も必要ありません。

多発性骨髄腫の初期治療へのダラツムマブ上乗せ効果を示す試験結果

以上のDETERMINATION試験の結果よりPaul G. Richardson氏らは「新規多発性骨髄腫(NDMM)患者に対する導入療法としてのレナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法+自家造血幹細胞移植(ASCT)は、レナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法に比べて主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を21.4ヶ月改善しました。今日まで、全生存期間(OS)に関する臨床的ベネフィットは確認されていません」と結論を述べている。

多発性骨髄腫と診断された造血幹細胞移植が適応とならない未治療の患者に対して、標準

DETERMINATION試験は、18~65歳の新規多発性骨髄腫(NDMM)患者に対して21日を1サイクルとして1~14日目にレナリドミド25mg+1、4、8、11日目にボルテゾミブ1.3mg/m2+デキサメタゾン併用療法(RVd)を3サイクル実施し、幹細胞動員+RVd療法5サイクルを実施し、その後維持療法としてレナリドミド10mg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで実施する群(Arm A)、もしくは21日を1サイクルとして1~14日目にレナリドミド25mg+1、4、8、11日目にボルテゾミブ1.3mg/m2+デキサメタゾン併用療法を3サイクル実施し、メルファラン200mg/m2+ASCTとRVd 2サイクルを実施し、その後維持療法としてレナリドミド10mg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで実施する群(Arm B)に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)を比較検証した第3相試験である。

メルファラン+デキサメタゾン療法や,サリドマイド,レナリドミド,ボルテゾミブ等の新規薬剤とデキサメタゾン併用療法が試みられる。 2B

導入療法として、新規薬剤を含む3剤併用療法が行われます。基本的に65歳未満なので、3剤併用にも十分に耐えられるからです。よく行われているのが、「ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン療法(BLd療法)」で、これを3~4コース行った後に末梢血中の幹細胞を採取します。

[PDF] 医師のための ASH2008 多発性骨髄腫 ハイライト

6月3日~7日、米国・イリノイ州シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2022)にて新規多発性骨髄腫(NDMM)患者に対する導入療法としてのレナリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法±自家造血幹細胞移植(ASCT)、維持療法としてのレナリドミド単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のDETERMINATION試験()の結果がDana-Farber Cancer InstituteのPaul G. Richardson氏らにより公表された。

[PDF] 多発性骨髄腫 DLd 28日 ダラツムマブ(1・2サイクル目)

イサツキシマブは、多発性骨髄腫の腫瘍細胞表面に高頻度かつ一様に発現しているCD38受容体の特異的エピトープを標的とする製剤です。日本では2020年8月に発売し、現在4種類の治療で承認されています。

[PDF] 対象疾患 No レジメン 多発性骨髄腫(MM) MM-13

IMROZ試験は、未治療の多発性骨髄腫患者さん484人を対象に、IsaVRd療法とVRd療法を比較した第3相試験です。主要評価項目は、主な副次的評価項目は率、完全奏効例における微小残存病変陰性化率、VGPR以上の奏効率、全生存期間などでした。

[PDF] 多発性骨髄腫 ( Multiple Myeloma, MM )

図2 多発性骨髄腫治療アルゴリズム 自家造血幹細胞移植適応あり

[PDF] 2023/3/10 多発性骨髄腫 2022/11 lsaKd追加 レジメン ..

サノフィ株式会社は2024年5月14日、多発性骨髄腫の一次治療でイサツキシマブをVRd療法に追加するIsaVRd療法について製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったことを発表しました。今回の申請はIMROZ試験の結果に基づくものです。

多発性骨髄腫 新薬ラッシュで広がる治療選択肢 | AnswersNews

未治療の多発性骨髄腫を対象に、イサツキシマブ(製品名:サークリサ)を「ボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン」併用療法(VRd療法)に追加する新たな併用療法(IsaVRd療法)が承認申請されました。

65歳以下自家造血幹細胞移植後再発多発性骨髄腫に対するボルテゾミブおよびレナリドミド ..

自家造血幹細胞移植が適応にならない患者さんには、化学療法が行われます。高齢者が中心となることもあり、ボルテゾミブとレナリドミドの両方を含む併用療法は困難な場合も多いので、「レブラミド+デキサメタゾン療法(Ld療法)」あるいは「メルファラン+プレドニゾロン+ボルテゾミブ療法(MPB療法)」が推奨されています。