薬価(2024年4月1日以降)488.50 旧薬価(2024年3月31日まで)488.50


フルイトランを健康な成人に投与した試験では、投与から100分以内に利尿効果のピークがあらわれ、その効果は約6~7時間持続したと報告されています。そのため、フルイトランを服用する際は、外出や就寝のタイミングに配慮する必要があります。
一方、血圧に対する効果を検討した試験では、朝1回の投与で翌朝まで降圧効果が持続したと報告されています。


症状が回復した場合でも、次回受診日には低血糖症状があらわれたことを必ず報告してください。 フルイトランの患者さま負担・薬価について

リベルサスは、2型糖尿病に適応があります。
通常、成人には1日1回3mgから投与を開始し、4週間以上投与したあと1日1回7mgに増量します。
なお、状態に応じて投与量は適宜増減しますが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果が十分にあらわれない場合は、1日1回14mgまで増量できます。

非薬物療法(食事療法+運動療法)を行っても十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病の方を対象とした臨床試験において、リベルサスを服用していないグループではHbA1cが平均で0.3低下したのに対して、リベルサスを服用したグループではHbA1cが平均で0.9~1.5低下したという結果が得られています。

[PDF] [C2H2007] セマグルチド(リベルサス錠) 評価結果の概要

リベルサスは、血糖に依存してインスリンの分泌をうながすとともに、グルカゴン(血糖を上げるホルモンの一種)の分泌を抑えて血糖降下作用を示すGLP-1受容体作動薬です。単独の使用であれば低血糖になるリスクが低く、体重が減少する効果も期待できます。通常、GLP-1受容体作動薬は消化酵素によって速やかに分解されてしまいますが、リベルサスは吸収促進剤を添加することで経口投与を可能にしています。

リベルサスなどGLP-1受容体作動薬は、血糖が高くなったときのみ作用するため、単剤で使用する場合には低血糖を起こしにくいという特徴があります。
また、リベルサスには胃の蠕動を抑制して胃内容物の小腸への排泄を遅らせる作用もあるため、食後に血糖が急激に上昇することもおさえられます。さらに、視床下部に直接作用して過剰な食欲をおさえる作用もあるため、体重増加をまねきにくいというメリットもあります。

リベルサス®錠は、2020年6月29日に国内の医薬品製造販売承認を取得し、同年11月18日に薬価基準に収載

リベルサス(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え))は、GLP-1受容体作動薬と呼ばれる薬剤です。
GLP-1はホルモンの一種で、膵臓のβ細胞に存在するGLP-1受容体と結合してインスリン分泌を促し、血糖を降下させます。内因性のGLP-1はDPP-4という酵素によりすみやかに分解されますが、GLP-1受容体作動薬由来のGLP-1は分解されにくいため、良好な血糖コントロールが期待できます。
なお、リベルサスの成分(セマグルチド(遺伝子組換え))は、2型糖尿病治療薬の注射剤「オゼンピック」の成分と同じです。

その他、2ヵ月以内に妊娠を予定している女性、高齢の方なども、リベルサスの服用には注意が必要です(参照:特定の患者さまへの使用に関して)。

ノボ ノルディスク 初の経口GLP-1受容体作動薬リベルサスを発売

17.1有効性及び安全性に関する試験
17.1.1単独療法:プラセボ対照二重盲検、実薬対照非盲検比較試験(第II/III相国内試験)
経口糖尿病薬の単独療法又は食事療法及び運動療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者243例を対象に無作為割り付けを行い、本剤3mg、本剤7mg、本剤14mgの1日1回経口投与、リラグルチド0.9mgの1日1回皮下投与又はプラセボの1日1回経口投与を52週間実施した(本剤3mg群:49例、本剤7mg群:49例、本剤14mg群:48例、リラグルチド0.9mg群:48例、プラセボ群:49例)。経口糖尿病薬の単独療法を実施していた被験者は、経口糖尿病薬のウォッシュアウト後に本剤の投与を開始した。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、7mg及び14mgの用量にはそれぞれ投与開始から4週後及び8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。
26週におけるHbA1cの結果を次表に示す。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤3mg本剤7mg本剤14mgリラグルチド0.9mgプラセボ
ベースラインa8.1±0.8(49)8.3±1.0(49)8.0±0.9(48)8.3±0.8(48)8.3±1.1(49)
26週までの変化量a-1.1±0.8(43)-1.7±0.8(45)-1.7±0.8(44)-1.4±1.1(45)-0.2±0.7(41)
群差(本剤-リラグルチド0.9mg)b[95%信頼区間]0.3[-0.0;0.6]-0.1[-0.4;0.2]-0.3[-0.6;-0.0]--
群差(本剤-プラセボ)b[95%信頼区間]-1.1[-1.4;-0.8]-1.5[-1.7;-1.2]-1.7[-2.0;-1.4]--
追加の糖尿病薬を使用することなく治験薬投与下で得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:各群の差は繰り返し測定に対する混合モデルを用いて推定した。
--------------------------表終了--------------------------
52週において、HbA1cのベースラインからの変化量(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で-1.0±0.9%、本剤7mg群で-1.4±0.9%、本剤14mg群で-1.5±0.8%、リラグルチド0.9mg群で-1.3±1.0%及びプラセボ群で0.1±0.7%であった。リラグルチド0.9mg群との群差の推定値は、本剤3mg群で0.2%(95%信頼区間:-0.1;0.6)、本剤7mg群で-0.2%(95%信頼区間:-0.5;0.2)及び本剤14mg群で-0.4%(95%信頼区間:-0.8;0.0)であった。プラセボとの群差の推定値は、本剤3mgで-1.3%(95%信頼区間:-1.7;-0.9)、本剤7mgで-1.7%(95%信頼区間:-2.1;-1.3)及び本剤14mgで-1.9%(95%信頼区間:-2.3;-1.5)であった。
ベースラインから26週までの体重の変化量(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で-0.4±1.9kg(ベースラインの平均:71.4kg)、本剤7mg群で-1.2±1.9kg(ベースラインの平均:71.3kg)、本剤14mg群で-2.4±3.0kg(ベースラインの平均:68.0kg)、リラグルチド0.9mg群で0.1±1.6kg(ベースラインの平均:74.7kg)及びプラセボ群で-1.1±1.6kg(ベースラインの平均:70.3kg)であった。ベースラインから52週までの体重の変化量(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で0.0±2.4kg、本剤7mg群で-0.8±2.1kg、本剤14mg群で-2.9±3.9kg、リラグルチド0.9mg群で0.5±2.0kg及びプラセボ群で-1.0±1.7kgであった。
重大な低血糖は報告されなかった。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖注)は本剤の各用量群及びプラセボ群では認められなかったが、リラグルチド0.9mg群では2例2件報告された。[11.1.1参照]
注)重大な低血糖(米国糖尿病学会分類による)又は低血糖症状を伴う血糖値(血漿)が56mg/dL未満の低血糖。
17.1.2単独療法:プラセボ対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験)
食事療法及び運動療法で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者703例を対象に無作為割り付けを行い、二重盲検下で本剤3mg、本剤7mg、本剤14mgの1日1回経口投与又はプラセボの1日1回経口投与を26週間実施した(本剤3mg群:175例(日本人:29例)、本剤7mg群:175例(日本人:29例)、本剤14mg群:175例(日本人:28例)、プラセボ群:178例(日本人:30例))。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、7mg及び14mgの用量にはそれぞれ投与開始から4週後及び8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。主要評価項目であるHbA1cのベースラインから26週までの変化量に関して、本剤単独療法のすべての用量でプラセボに対する優越性が検証された(p<0.0001)。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤3mg本剤7mg本剤14mgプラセボ
ベースラインa7.9±0.7(175)8.0±0.6(175)8.0±0.7(175)7.9±0.7(178)
26週までの変化量a-0.9±1.2(167)-1.3±1.0(160)-1.5±1.0(160)-0.3±1.2(168)
群差(本剤-プラセボ)b[95%信頼区間]-0.6[-0.8;-0.4]-0.9[-1.1;-0.6]-1.1[-1.3;-0.9]-
治験薬投与の早期中止又は追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:群差は、HbA1cの欠測値を多重補完法を用いて補完後、共分散分析を用いて推定した。
--------------------------表終了--------------------------
ベースラインから26週までの体重の変化量(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で-1.5±3.3kg(ベースラインの平均:86.9kg)、本剤7mg群で-2.6±4.1kg(ベースラインの平均:89.0kg)、本剤14mg群で-4.0±4.2kg(ベースラインの平均:88.1kg)及びプラセボ群で-1.4±3.5kg(ベースラインの平均:88.6kg)であった。
重大な低血糖は1件報告された(本剤7mg群)。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤3mg群で5例5件、本剤7mg群で2例2件、本剤14mg群で1例1件、プラセボ群で1例1件報告された。[11.1.1参照]
17.1.3併用療法:メトホルミンのみ又はメトホルミンとスルホニルウレア剤の両剤との併用、実薬対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験)
2型糖尿病患者1864例を対象に無作為割り付けを行い、メトホルミンのみ又はメトホルミンとスルホニルウレア剤の両剤による併用療法に追加して、二重盲検下で本剤3mg、本剤7mg又は本剤14mgの1日1回経口投与、あるいはシタグリプチン100mgの1日1回経口投与を78週間実施した(本剤3mg群:466例(日本人:52例)、本剤7mg群:466例(日本人:52例)、本剤14mg群:465例(日本人:51例)、シタグリプチン100mg群:467例(日本人:52例))。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、7mg及び14mgの用量にはそれぞれ投与開始から4週後及び8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。
主要評価項目であるHbA1cのベースラインから26週までの変化量に関して、本剤7mg及び本剤14mgのシタグリプチン100mgに対する非劣性が検証された(非劣性マージン:0.3%)。本剤3mgのシタグリプチン100mgに対する非劣性は示されなかった(次表参照)。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤3mg本剤7mg本剤14mgシタグリプチン100mg
ベースラインa8.3±1.0(466)8.4±1.0(465)8.3±0.9(465)8.3±0.9(467)
26週までの変化量a-0.6±1.0(435)-1.1±1.1(438)-1.3±1.0(436)-0.8±0.9(446)
群差(本剤-シタグリプチン100mg)b[95%信頼区間]0.2[0.1;0.3]-0.2[-0.4;-0.1]-0.5[-0.6;-0.4]-
治験薬投与の早期中止又は追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:群差は、HbA1cの欠測値を多重補完法を用いて補完後、共分散分析を用いて推定した。本剤群のみに、0.3%(非劣性マージン)が補完値に加えられた。
--------------------------表終了--------------------------
78週における日本人でのメトホルミン単剤との併用結果を次表に示す。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤3mg本剤7mg本剤14mgシタグリプチン100mg
ベースラインa8.0±1.0(40)8.2±0.9(39)8.1±0.8(38)8.0±0.8(40)
78週までの変化量a-0.7±0.9(38)-1.2±1.1(39)-1.5±0.9(37)-0.8±0.9(39)
群差(本剤-シタグリプチン100mg)b[95%信頼区間]0.1[-0.2;0.5]-0.2[-0.6;0.1]-0.6[-1.0;-0.2]-
治験薬投与の早期中止又は追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:群差は、HbA1cの欠測値を多重補完法を用いて補完後、共分散分析を用いて推定した。
--------------------------表終了--------------------------
全集団において、本剤14mg群で1件及びシタグリプチン100mg群で4例4件の重大な低血糖が報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤3mg群で23例56件、本剤7mg群で24例42件、本剤14mg群で36例60件、シタグリプチン100mg群で39例76件報告された。[11.1.1参照]
17.1.4併用療法:メトホルミンのみ又はメトホルミンとSGLT2阻害剤の両剤との併用、実薬及びプラセボ対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験)
2型糖尿病患者711例を対象に無作為割り付けを行い、メトホルミンのみ又はメトホルミンとSGLT2阻害剤の両剤との併用療法に追加して、ダブルダミー法による二重盲検下で本剤14mgの1日1回経口投与、リラグルチド1.8mgの1日1回皮下投与あるいはプラセボの1日1回投与を52週間実施した(本剤14mg群:285例(日本人:31例)、リラグルチド1.8mg群:284例(日本人:29例)、プラセボ群:142例(日本人:15例))。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、14mgの用量には投与開始から8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。
主要評価項目であるHbA1cのベースラインから26週までの変化量に関して、本剤14mgのプラセボに対する優越性(p<0.0001)及びリラグルチド1.8mgに対する非劣性(非劣性マージン:0.4%)が検証された。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤14mgリラグルチド1.8mgプラセボ
ベースラインa8.0±0.7(285)8.0±0.7(284)7.9±0.7(142)
26週までの変化量a-1.2±0.9(278)-1.1±0.9(272)-0.1±0.7(134)
群差(本剤-リラグルチド1.8mg)b[95%信頼区間]-0.1[-0.3;0.0]--
群差(本剤-プラセボ)b[95%信頼区間]-1.1[-1.2;-0.9]--
治験薬投与の早期中止又は追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:群差は、HbA1cの欠測値を多重補完法を用いて補完後、共分散分析を用いて推定した。非劣性の解析では、本剤群のみに、0.4%(非劣性マージン)が補完値に加えられた。
--------------------------表終了--------------------------
重大な低血糖は報告されなかった。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤14mg群で2例2件、リラグルチド1.8mg群で7例9件、プラセボ群で3例3件報告された。[11.1.1参照]
17.1.5併用療法:インスリンとの併用又はインスリンとメトホルミンとの併用、プラセボ対照二重盲検比較試験(第III相国際共同試験)
メトホルミン併用又は非併用下でのインスリンによる治療(Basalインスリン、混合インスリン又はBasal‐Bolus療法)で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者731例を対象に無作為割り付けを行い、二重盲検下で経口投与による本剤3mg、本剤7mg又は本剤14mgの1日1回あるいはプラセボの1日1回の追加投与を52週間実施した(本剤3mg群:184例(日本人:49例)、本剤7mg群:182例(日本人:48例)、本剤14mg群:181例(日本人:47例)、プラセボ群:184例(日本人:50例))。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、7mg及び14mgの用量にはそれぞれ投与開始から4週後及び8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。なお、低血糖のリスクを低減するために併用投与開始時のインスリン用量を20%減量した。
主要評価項目であるHbA1cのベースラインから26週までの変化量に関して、本剤のいずれの用量でもプラセボに対する優越性が検証された(p<0.0001)。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)本剤3mg本剤7mg本剤14mgプラセボ
ベースラインa8.2±0.7(184)8.2±0.7(182)8.2±0.7(181)8.2±0.7(184)
26週までの変化量a-0.5±1.0(176)-1.0±1.1(174)-1.3±1.1(173)-0.1±0.9(176)
群差(本剤-プラセボ)b[95%信頼区間]-0.5[-0.7;-0.3]-0.9[-1.1;-0.7]-1.2[-1.4;-1.0]-
治験薬投与の早期中止又は追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
a:平均±標準偏差(症例数)、b:群差は、HbA1cの欠測値を多重補完法を用いて補完後、共分散分析を用いて推定した。
--------------------------表終了--------------------------
52週において、HbA1cのベースラインからの変化量(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で-0.6±1.0%、本剤7mg群で-0.9±1.1%、本剤14mg群で-1.2±1.0%及びプラセボ群で-0.2±0.8%であった。
重大な低血糖は、本剤3mg群で5例5件、本剤7mg群で1件、本剤14mg群で2例2件及びプラセボ群で1件報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤3mg群で52例196件、本剤7mg群で47例180件、本剤14mg群で48例147件及びプラセボ群で54例156件報告された。[11.1.1参照]
17.1.6非盲検長期(52週間)有効性及び安全性試験(第III相国内試験)
日本人2型糖尿病患者458例を対象に無作為割り付けを行い、経口糖尿病薬単剤(スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α‐グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤又はSGLT2阻害剤のいずれか)に追加して、本剤3mg、本剤7mg又は本剤14mgの1日1回経口投与あるいはデュラグルチド0.75mgの週1回皮下投与を52週間実施した(本剤3mg群:131例、本剤7mg群:132例、本剤14mg群:130例、デュラグルチド0.75mg群:65例)。本剤は1日1回3mgで投与を開始した。用量漸増は4週間ごととし、7mg及び14mgの用量にはそれぞれ投与開始から4週後及び8週後に到達するよう設定した。本剤は、空腹状態でその日の最初の食事の30分以上前に、コップ半分以下の水と共に経口投与した。
52週において、HbA1cのベースラインからの変化量注)(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で-0.8±1.0%(ベースラインの平均:8.2±0.9%)、本剤7mg群で-1.4±1.0%(ベースラインの平均:8.3±0.9%)、本剤14mg群で-1.8±1.0%(ベースラインの平均:8.4±1.0%)及びデュラグルチド0.75mg群で-1.4±0.9%(ベースラインの平均:8.4±0.9%)であった。
ベースラインから52週までの体重の変化量注)(平均±標準偏差)は、本剤3mg群で0.0±2.4kg(ベースラインの平均:71.5kg)、本剤7mg群で-0.9±3.4kg(ベースラインの平均:72.7kg)、本剤14mg群で-1.7±3.5kg(ベースラインの平均:72.6kg)及びデュラグルチド0.75mg群で1.0±2.7kg(ベースラインの平均:71.2kg)であった。
注)治験薬投与の早期中止または追加の糖尿病薬の使用の有無に関わらず、得られた観測値に基づく。
52週における併用薬別のHbA1cの結果を次表に示す。
--------------------------表開始--------------------------
HbA1c(%)ベースライン52週までの変化量
本剤3mg
スルホニルウレア剤8.5±1.0(42)-0.7±1.2(42)
速効型インスリン分泌促進剤8.1±0.5(22)-0.7±1.0(21)
α‐グルコシダーゼ阻害剤8.0±0.8(22)-1.1±0.8(21)
チアゾリジン系薬剤8.3±0.9(23)-1.1±0.8(20)
SGLT2阻害剤8.2±1.0(22)-0.8±1.0(22)
本剤7mg
スルホニルウレア剤8.3±0.9(42)-1.3±1.1(40)
速効型インスリン分泌促進剤8.5±1.0(22)-1.6±0.9(21)
α‐グルコシダーゼ阻害剤8.2±1.1(22)-1.6±1.2(22)
チアゾリジン系薬剤8.4±1.0(23)-1.5±1.3(23)
SGLT2阻害剤8.3±0.7(23)-1.4±0.6(23)
本剤14mg
スルホニルウレア剤8.7±1.1(42)-1.9±1.1(41)
速効型インスリン分泌促進剤8.5±0.9(22)-1.7±1.1(21)
α‐グルコシダーゼ阻害剤8.4±1.0(22)-1.8±1.1(21)
チアゾリジン系薬剤8.2±1.0(22)-1.7±1.0(22)
SGLT2阻害剤8.3±0.8(22)-1.7±0.7(22)
平均±標準偏差(症例数)
--------------------------表終了--------------------------
重大な低血糖は報告されず、重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤3mg群で3例4件(いずれもスルホニルウレア剤併用)、本剤7mg群で3例4件(スルホニルウレア剤併用:2例2件、速効型インスリン分泌促進剤併用:1例2件)、本剤14mg群で4例4件(いずれもスルホニルウレア剤併用)報告され、デュラグルチド0.75mg群では報告されなかった。[11.1.1参照]

リベルサスは、胃に内容物があると吸収が低下します。
そのため、1日の最初の食事または飲水の前に、空腹の状態で服用してください。
服用時は錠剤を分割・粉砕せず、そのままコップ約半分の水(約120mL以下)と一緒に飲み込んでください。かみ砕いて服用するのも避けてください。
また、服用時および服用後から少なくとも30分は、飲食や他の薬剤の摂取を避ける必要があります。
なお、リベルサスはとても吸湿性が高い薬剤です。湿気による影響を防ぐため、錠剤は服用直前に取り出すようにしてください。


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次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.重大な副作用
11.1.1.低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常等の低血糖症状があらわれることがある。また、インスリン製剤との併用又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。
低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時に低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与すること。また、低血糖症状が認められた場合には、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと〔8.3、8.4、9.1.3、10.2、17.1.1-17.1.6参照〕。
11.1.2.急性膵炎(0.1%):嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合は、再投与は行わないこと〔8.6、8.7、9.1.1参照〕。
11.1.3.胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸(いずれも頻度不明)〔8.10参照〕。
11.2.その他の副作用
1).免疫系障害:(頻度不明)過敏症(発疹、じん麻疹等)。
2).代謝及び栄養障害:(1~5%未満)食欲減退。
3).神経系障害:(1~5%未満)頭痛、(0.5~1%未満)浮動性めまい、味覚異常。
4).眼障害:(1~5%未満)糖尿病網膜症。
5).心臓障害:(頻度不明)心拍数増加[心拍数の増加が持続的にみられた場合には患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと]。
6).胃腸障害:(5%以上)悪心、下痢、(1~5%未満)便秘、嘔吐、腹部不快感、腹痛、消化不良、上腹部痛、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、(0.5~1%未満)鼓腸、胃炎、おくび、(頻度不明)胃排出遅延。
7).肝胆道系障害:(頻度不明)胆石症。
8).全身障害及び投与部位状態:(0.5~1%未満)疲労、無力症。
9).臨床検査:(1~5%未満)リパーゼ増加、(0.5~1%未満)体重減少、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、アミラーゼ増加[これらの臨床検査値の変動に関連した症状は認められなかった]。

検索結果 ; 医薬品区分: 内服 ; 医薬品種別: 先発 ; 薬価: 325.7円 ; 成分: セマグルチド(遺伝子組換え).

(禁忌)
2.1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2.糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[インスリン製剤による速やかな治療が必須となるので、本剤を投与すべきでない]。
2.3.重症感染症、手術等の緊急の場合[インスリン製剤による血糖管理が望まれるので、本剤の投与は適さない]。
(重要な基本的注意)
8.1.投与する場合には、血糖、尿糖を定期的に検査し、薬剤の効果を確かめ、3~4ヵ月間投与して効果が不十分な場合には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。
8.2.本剤の消失半減期は長いので、本剤中止後も効果が持続する可能性があるため、血糖値の変動や副作用予防、副作用発現時の処置について十分留意すること〔16.1参照〕。
8.3.本剤の使用にあたっては、患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること〔9.1.3、11.1.1参照〕。
8.4.低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。
8.5.急激な血糖コントロールの改善に伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪があらわれることがあるので、注意すること。
8.6.急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.7.胃腸障害が発現した場合、急性膵炎の可能性を考慮し、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮する等、慎重に対応すること〔9.1.1、11.1.2参照〕。
8.8.下痢、嘔吐から脱水を続発し、急性腎障害に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。
8.9.本剤投与中は、甲状腺関連の症候の有無を確認し、甲状腺関連の異常が認められた場合には、専門医を受診するよう指導すること〔15.2.1参照〕。
8.10.胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること〔11.1.3参照〕。
8.11.本剤はセマグルチド(遺伝子組換え)を含有しているため、ウゴービ等他のセマグルチド<遺伝子組換え>含有製剤と併用しないこと。
8.12.本剤とDPP-4阻害剤はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有しており、本剤とDPP-4阻害剤を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1.膵炎の既往歴のある患者〔8.6、8.7、11.1.2参照〕。
9.1.2.重度胃不全麻痺等、重度胃腸障害のある患者:十分な使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。
9.1.3.低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。
・激しい筋肉運動。
・過度のアルコール摂取者。
〔8.3、11.1.1参照〕。
9.1.4.胃摘出術を受けた患者:他剤での治療を考慮すること(本剤は主に胃において吸収されるため、有効性が減弱する可能性がある)〔16.2.1参照〕。
(生殖能を有する者)
2ヵ月以内に妊娠を予定する女性には本剤を投与しないで、インスリンを使用すること〔9.5妊婦の項参照〕。
(妊婦)
妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないで、インスリンを使用すること(皮下投与用セマグルチドを用いた動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.6倍、ウサギで約0.5倍、サルで約5.6~8.6倍)で、胎仔毒性(ラット:胚生存率減少、胚発育抑制、胎仔骨格異常及び胎仔血管異常の発生頻度増加、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び胎仔内臓異常の発生頻度増加、サル:早期妊娠損失、胎仔外表異常及び骨格異常の発生頻度増加)が認められており、これらの所見は母動物体重減少を伴うものであった)〔9.4生殖能を有する者の項、15.2.2参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(皮下投与用セマグルチドを用いた動物試験において、ラットで乳汁中への移行が報告されているが、ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない)〔15.2.2参照〕。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)〔16.6.3参照〕。
(相互作用)
10.2.併用注意:
1).糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤等)〔11.1.1参照〕[低血糖症の発現に注意すること(血糖降下作用が増強される)。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、必要に応じ、これらの薬剤の減量を検討すること(血糖降下作用が増強される)]。
2).レボチロキシン製剤<経口>〔16.7参照〕[本剤との併用時に、レボチロキシン単回併用後のチロキシン総曝露量<AUC・内因性値で補正>が33%増大したとの報告があるので、併用時には甲状腺パラメータのモニタリングを検討すること(レボチロキシンの曝露量の増加は、セマグルチドによる胃内容排出の遅延によると考えられる)]。
(適用上の注意)
14.1.薬剤交付時の注意
14.1.1.PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2.本剤は吸湿性が強いため、服用直前にPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。
14.1.3.本剤は吸湿性が強く、PTPシートで防湿しているため、原則としてミシン目以外の場所で切り離さないこと。やむを得ず切り離す場合には、PTPシートのポケット部分を破損しないようにすること。
(その他の注意)
15.2.非臨床試験に基づく情報
15.2.1.マウス及びラットを用いたセマグルチドのがん原性試験:皮下投与用セマグルチドを用いたラット及びマウスにおける2年間がん原性試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットでは定量下限未満のため算出できず、マウスで約2.8倍)で、甲状腺C細胞腫瘍の発生頻度の増加が認められたとの報告がある。
甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない〔8.9参照〕。
15.2.2.サルカプロザートナトリウムの非臨床評価:本剤は胃で崩壊・吸収される。吸収は錠剤表面の周辺部に限定される。サルカプロザートナトリウムによる局所でのpH緩衝作用により、セマグルチドの急速な酵素的分解を防ぐことができる。
サルカプロザートナトリウムのマウス、ラット及びサルにおける反復投与毒性試験において、最大臨床用量でのCmax(非結合型)の276倍を超える用量を投与した場合に、嗜眠、呼吸異常、運動失調、異常姿勢、活動性低下、身体緊張低下、反射低下等の一般状態変化又は死亡が認められている。
授乳ラットでサルカプロザートナトリウム又は代謝物の乳汁への移行が報告されている。
ラットでサルカプロザートナトリウムの胎盤通過性が認められ、胎仔組織に達することが報告されている。ラットにおける生殖発生毒性試験からは、新生仔の発達に対する影響は認められていない〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。
(取扱い上の注意)
本剤は吸湿性が強く、光に不安定なため、PTPシートの状態で保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。

【中医協】リベルサス薬価、費用対効果評価で2.5~2.6 ..

添付文書上、リベルサスとの併用が禁忌となっている薬剤はありません。しかし、糖尿病治療薬などとの併用には注意が必要です。他の医療機関で下記のような薬剤を処方されている場合は、診察時にご相談ください。

【中医協】リベルサス薬価、費用対効果評価で2.5~2.6%下げ カボメティクスは据え置き ..

通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として1日1回7mgを維持用量とし経口投与する。ただし、1日1回3mgから開始し、4週間以上投与した後、1日1回7mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、1日1回7mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、1日1回14mgに増量することができる。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1.本剤の吸収は胃の内容物により低下することから、本剤は、1日のうちの最初の食事又は飲水の前に、空腹の状態でコップ約半分の水(約120mL以下)とともに3mg錠又は14mg錠を1錠服用し、また、服用時及び服用後少なくとも30分は、飲食を避けること及び服用時及び服用後少なくとも30分は、他の薬剤の経口摂取を避けること。分割・粉砕及びかみ砕いて服用してはならない〔16.2.1-16.2.3参照〕。
7.3.投与を忘れた場合はその日は投与せず、翌日投与すること。

SMBG(血糖自己測定)を行っている方はこの薬が追加になった後は細めに血糖測定をしてみましょう! 薬価

腎機能障害や肝機能障害がある方のリベルサスの使用について、添付文書上特に注意は記載されていません。
もっとも、薬の作用のあらわれ方には個人差があります。気になる症状や不安がある場合は、診察時にご相談ください。