ラツーダで副作用が認められた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
今回は双極症で使用する、抗精神病薬、抗うつ薬 (少しだけ)の副作用ついて説明をしてゆきたいと思います。抗うつ薬については、特に注意することのみにとどめ、次回のブログで説明をする予定です。
ラツーダの副作用について、対処法も含めて詳しくお伝えしていきます。
抗精神病薬による副作用が誤って陰性症状ととられている場合があります。
今年は例年にくらべて花粉の飛散量が多く、花粉症のお薬を服用しておられる方も多くみえます。そこで最近はよく「飲み合わせ」についてのご質問をいただくのですが、花粉症のお薬と心療内科のお薬を併用しても、基本的には問題となることはありません。
ラツーダ)、カリプラジン(医薬品名:ブレイラー;日本未承認 ..
が比較的急激に出現する。
血清CPK(特にMM型)が発症初期より急上昇。
横紋筋融解症を合併すると予後は悪い。
抗精神病薬投与開始後数日以内に発症することが多いが、長期投与でも生じうる。
→ 抗精神病薬の中止、点滴、ダントリウムの投与。
ドーパミン作動系以外の遮断による副作用としては、下記のものがあります。
*抗精神病薬は元々は統合失調症に対しての治療薬でしたが、双極症、うつ病、うつ状態に対して効果があることがわかり、双極性障害の治療薬として使用ことが一般的になっております(ビプレッソは双極性障害のみに対する治療薬です)。
ラツーダ, ルラシドン, SDA 双極性障害のうつ病にも適応あり
(1)定型抗精神病薬(第一世代)
錐体外路症状、高プロラクチン血症、遅発性ジスキネジアを起こしやすい。
①ブチロフェノン系(ハロペリドール(セレネース)など):抗幻覚妄想作用が強い。
②フェノチアジン系(クロルプロマジン(コントミン)、レボメプロマジン(ヒルナミン、レボトミン)など):鎮静作用が強い。
フェノチアジン系は顆粒球減少症(フェノチアジン系によるアレルギー反応で、投与量とは無関係。服薬3~8週に発症のピーク、死亡率20~50%。発熱、咽頭痛があり、白血球3500以下、好中球30%以下の場合は直ちに投薬を中止し、十分な抗生物質、ステロイド剤などを用いる。)、皮膚色素沈着、角膜・水晶体の混濁を起こします。
統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)には、(1)中脳辺縁系のドーパミン神経の活動性増加が関与するという仮説があり、統合失調症の陰性症状(感情鈍麻、意欲低下など)や認知障害には、(2)中脳皮質系のドーパミン神経の活動性低下が関与するという仮説や、脳の構造変化や神経の脱落が関与するという仮説があります。抗精神病薬はこれらの神経系のドーパミンD2受容体を遮断して作用を発揮します。
脳内のドーパミン作動系には、
(1)中脳辺縁系 (2)中脳皮質系 (3)黒質線条体系 (4)結節・漏斗系
があり、これらを遮断すると、下記の作用が見られます。
ラツーダ錠20mg 他 (抗精神病薬; 双極性障害のうつ症状治療薬) (D04820)
カルバマゼピンは「テグレトール」という商品名で販売されているお薬で、双極性障害(躁(そう)うつ病)における躁状態やてんかん、三叉神経痛などに対して使用されます。
ルラシドンは「ラツーダ」という商品名で販売されているお薬で、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症の治療に用いられています。日本の住友ファーマ株式会社が新規に見出したお薬で海外では2010年より、日本においては2020年から販売されています。
レクサプロ単体よりラツーダ併用のほうが躁転リスクは低くなります。
抗精神病薬療法は、統合失調症の治療においてもっとも基本的かつ重要な治療法です。抗精神病薬は脳内に ある受容体に作用することにより効果を発揮しますが、 単に幻覚、妄想、不安、緊張、焦燥、興奮等の初発時における急性症状を改善するだけでなく、再発予防や長期 予後の改善においてきわめて重要な役割を担っています。
デプロメールは他の薬剤との併用が難しいので、最近ほとんど使っていません。
抗精神病薬はたくさんの種類の薬がありますが、全ての薬剤が双極症に使用できるわけではありません。
併用禁忌 verstopfung 何時間あける フラッシュ 持ち越し効果 液体 頓服 やめる ..
(2)非定型抗精神病薬(第二世代)
第一世代に比べて錐体外路症状が少なく、陰性症状にも有効と言われます。第一世代と同様にD2受容体を遮断しますが、(2)中脳皮質系や(3)線条体ではドーパミン神経終末上のセロトニン2A受容体遮断によりドーパミン放出が促進され、それぞれ(2)陰性症状、(3)錐体外路系副作用を軽減、改善すると考えられています。オランザピン、アリピプラゾールには神経保護作用があり、非可逆的である陰性症状の進行を防止するとの報告があります。D2受容体に対する結合親和性は、ブロナンセリン>プレクスピプラゾール≧アリピプラゾール≧アセナピン>>他剤。
このラツーダは、単剤でも、リチウムなどの気分安定薬との併用でもうつ状態に対する有効性のエビデンスがあります。
ルラシドンは「ラツーダ」という商品名で販売されているお薬で、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症の治療に用いられています。日本の住友ファーマ株式会社が新規に見出したお薬で海外では2010年より、日本においては2020年から販売されています。
そのため、上記の双極性障害うつ状態治療薬に加え、気分安定薬を併用することがあります。
双極症に対しての投与が認められている薬剤は、オランザピン(ジプレキサ)、ビプレッソ、エビリファイ(アリピプラゾール)、ラツーダです(日本うつ病学会治療ガイドラインⅠ.双極性障害 2020 では、オランザピン、リスペリドン、パリぺリドン、アセナピンといった非定型精神病薬(第2世代抗精神病薬)やチミペロン、ゾテピンなどの定型抗精神病薬(第1世代抗精神病薬)も使用されることがありますが保健適応外のため今回は省略します)。
レクサプロ, エスシタロプラム, SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)
全ての抗精神病薬においてこれから説明する副作用が全て出現する訳ではありません。
便秘については生活習慣の改善や工夫、漢方や整腸剤、下剤などを併用することもあります。 ..
①SDA(リスペリドン(リスパダール)、ペロスピロン(ルーラン)、ブロナンセリン(ロナセン)、パリペリドン(リスペリドンの代謝物)(インヴェガ)、ルラシドン(ラツーダ)):
ブチロフェノン系に似ています。中脳皮質系や線条体ではドーパミン神経終末上のセロトニン2A受容体遮断によりドーパミン放出が促進され、それぞれ陰性症状、錐体外路系副作用(EPS)を軽減、改善します。
ペロスピロンは抗不安薬タンドスピロンの誘導体で、セロトニン1A受容体を介する作用により、統合失調症の強迫症状に有効との報告があります。
ブロナンセリンはD2受容体への結合親和性が最も高く、鎮静作用が殆どなく、また血液脳関門を通過して脳内へ移行し易い為、脳下垂体への影響が少なく高プロラクチン血症を起こしにくい。
ルラシドンはヒスタミンH1、ムスカリンM1受容体に対しては結合親和性を殆ど示さない為、体重増加や過鎮静、口渇、便秘などの副作用は非常に少ない。空腹時に服用すると吸収が低下し血中濃度が十分上昇しない為、1日1回食後投与します。
エスシタロプラムはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)に分類される抗うつ薬で「レクサプロ」という商品名で販売されています。
統合失調症ではさまざまな精神症状があらわれます。 患者さんは不安を感じたり憂うつになったり、不眠を訴えることも多く、これらの症状自体が幻覚や妄想を悪化さ せるきっかけにもなります。薬物療法では抗精神病薬以 外にも、抗不安薬や抗うつ薬、睡眠薬などの補助的な 薬剤が使用されることがあります。また、錐体外路症状副作用の項をご覧下さいなどの副作用対策として抗コ リン薬などが必要に応じて使用されます。
一緒に服用すると、ラモトリギンの血中濃度が変化することがあるので、他の薬
抗精神病薬はドパミンを遮断する作用があり、過剰に遮断されると以下の症状が認められることがあります。
ラツーダ)): ブチロフェノン系に似ています。中脳皮質系や線条体では ..
オランザピン:錐体外路性の副作用の発現が少なく、プロラクチンの上昇もおこりにくい。1日1回投与で十分な効果が得られる。口腔内崩壊錠があり、錠剤の服薬が困難な場合に適用である。糖尿病の既往歴のある患者さんには禁忌である。血糖値の上昇、体重増加などに注意が必要である。過鎮静に注意。
レクサプロ、サインバルタなど)、「気分安定薬」(リーマス、デパケン ..
③ドーパミンD2受容体部分作動薬(DPA)(アリピプラゾール(エビリファイ)、プレクスピプラゾール(レキサルティ)):
既存の抗精神病薬は全てドーパミンD2受容体拮抗薬(アンタゴニスト)でした。ドーパミンD2受容体部分作動薬(パーシャルアゴニスト)はドーパミン作動性神経伝達の活動に応じてその神経伝達を常に生理的なレベル方向へ安定化させ、ドーパミン過剰活動の場合にはドーパミンD2受容体に対して拮抗薬として作用し、低下している場合には作動薬として作用します。この為、(1)中脳辺縁系は抑制し、(2)中脳皮質系は抑制を減弱し、(3)黒質線条体系、(4)結節・漏斗系には影響を及ぼしません。
アリピプラゾールは血中濃度の半減期が60時間と長い。不眠となる事があるので、朝1回投与します。
プレクスピプラゾールはアリピプラゾールよりもドーパミンD2受容体遮断作用が強く、アカシジア(静坐不能症)が少ない。SDAと同じく中脳皮質系や線条体ではドーパミン神経終末上のセロトニン2A受容体遮断によりドーパミン放出が促進され、それぞれ陰性症状、錐体外路系副作用(EPS)を軽減、改善します。
エスシタロプラム(レクサプロ®), おだやかな抗うつ効果。抗不安作用も高い ..
クエチアピン:抗幻覚妄想効果は弱いが、抑うつ効果が期待でき、錐体外路性の副作用の発現が少なく、プロラクチンの上昇もおこりにくい。糖尿病の既往歴のある患者さんには禁忌である。血糖値の上昇、体重増加などに注意が必要。
併用被疑薬名(一般名)、併用薬名(一般名)に関する情報を提供します。なお ..
Jさんは元銀行員で、現在は友人の会社を手伝っている。妻と一緒に外来を受診し、「やる気が出ない」、「新しい仕事が見つかるまで不安で仕方がない」と訴える。 また、夜はあまり眠れず、体もだるく、集中力も落ちてきているという。
初診では、抗うつ薬パキシル10mgを処方し、様子を見た。1ヵ月後、「大分良くなった」と笑顔が見られた。 妻とゴルフにも行き、都合よく新しい仕事もみつかり、調子も良くなってきたという。
それから数週間して、妻と再び診察に来た。Jさんは顔から大量の汗を流し、苦渋の表情に、殺気立った話し方で、「どうも調子がおかしい」と訴える。 「新しい仕事になじめず、焦りがひどい」、「夜も大量の寝汗をかく」という。妻も「様子がちょっとおかしいようです」という。
ここで主治医はアクチベーションーシンドロームを疑い、同時に躁うつ病を疑い、抗うつ薬を気分安定剤に切り替えて経過を見た。
2週間後の再診では、殺気立った表情や言動はなく、本人は「自分ではあまりよくわからないけれど、少しはマシになったように思う。寝汗もかかなくなった」という。 妻も「大分良くなりました。家でも前の表情が戻りました」という。
会社も友人がいろいろ気を使ってくれていて、今はリハビリ出勤をかねて週3日勤務で仕事をしているという。
SSRIの投与により血小板凝集能が阻害され、これらの薬剤との併用により出血傾向が増強することがある。 アルコール(飲酒)
SSRIルボックス・デプロメール・パキシル・ジェイゾロフト 主な作用 精神病の症状は、ヒスタミン、セロトニン、アドレナリン、ドパミンなど、脳内神経伝達物質の脳中枢細胞への取り込みの増加にもとづく神経細胞の機能亢進、混