分に行う(重大な副作用 ㋔参照) クラリスロマイシン:血小板減


抗生物質は、細菌を殺す作用があるお薬であるため、腸内の有用微生物群も同様に抑えられてしまいます。そのため、下痢という副作用が起きる可能性が高いと言えます。(便秘の場合もあるが、下痢の可能性の方が高い)この副作用を防ぐために、抗生物質耐性の乳酸菌または酪酸菌などの製剤が投与される場合があります。しかし、その場合でも下痢が起こる可能性がありますし、重い下痢が起きた場合には抗生物質の投与を中止する必要があります。下痢が生じた場合には、下記のような重篤な「偽膜性大腸炎」を起こす可能性があるからです。


また、マイコプラズマや肺炎球菌にはクラリスロマイシンが少量でもよく効くとされています。 ..

●副作用モニター情報〈210〉 偽膜性大腸炎に注意
偽膜性大腸炎は、抗生物質で他の菌が死滅し、結腸周辺で増殖したクロストリジウムディフィシル菌(CD・通称ディフィシル菌)が毒素を出し、びらんなどが生じて起こります。抗生物質の連続投与7日程度で生じるとされ、CLDM[クリンダマイシン, リンコマイシン系]かABPC[アンピシリン, ペニシリン系]の投与で15~28%に下痢を発症、1~3%で菌を確認した報告も。日本での健常成人のクロストリジウムディフィシル菌の保菌率は平均7.6%(4.2~15.3%)です。
欧米ではこの菌は院内感染下痢症の重要な原因菌であり、入院患者の約10%が感染した、という報告もあります。同時多発感染の防止には排泄物などの管理に注意が必要です。
当モニターには、やむをえず連続投与した事例で報告がありました。抗生剤投与には定期的なチェックや、必要に応じた調査・監視が求められます。事例を紹介します。


第3世代セフェム系抗生物質に、ピボキシル基を持つ抗生物質があります。(先発品:フロモックス、メイアクト、トミロン、オラペネム、メリシンなど)これらの抗生物質は、2012年にPMDAより「小児(特に乳幼児)への投与においては、血中カルニチンの低下に伴う低血糖症状(意識レベル低下、痙攣等)に注意してください」との警鐘が出されています。この副作用は小児(1~5歳)の方に多いと報告されていますので、注目されています。しかし、この系統の薬剤は、年間600万人に処方されていると言われ、副作用は低カルニチン血症だけではありません。民医連の副作用モニターでは、以下のような報告がありました。一般的な抗生物質としての注意も必要です。

感染性胃腸炎とは、微生物が原因となって惹き起こされる腸管病変を主体とした疾患群の ..

●副作用モニター情報〈272〉 ピボキシル基を持つ抗生物質の副作用のまとめ
メイアクト、フロモックス、トミロンは、ピボキシル基を持つ内服用抗生物質製剤です。ピボキシル基は生体内で代謝される過程でホルムアルデヒドを産生します。
建築用材などから空気中に放出されたホルムアルデヒドは、シックハウス症候群やアレルギー性皮膚炎、気管支喘息の原因ともいわれています。内服薬から体内で発生した場合、人体に影響を与えないのか気になるところです。
2006年度に副作用モニターに寄せられたピボキシル基を持つ薬剤の副作用報告は22件。発疹が10件(フロモックス細粒3件、メイアクト小児用2件)と多数を占めました。ほか、下痢が3件、肝障害が3件、吐き気が2件、その他4件でした。小児に多い傾向が見られます。
典型的な症例では、AMPC細粒[アモキシシリン, ペニシリン系]を4日間服用後、メイアクト小児用細粒に変更したその日に発疹が出現。翌日にAMPC細粒に変更したところ、その翌日に発疹の消失が確認されました。不思議なことに、ほかの症例でも中止後1~2日と速やかに発疹などの症状が治癒しているのが特徴です。
この症例ではβラクタム同士の交差反応とは考えにくく、ホルムアルデヒドに暴露している間にだけ起こる炎症反応という解釈が自然なようです。
概して抗生物質製剤によるアレルギーは多く観察されます。最もアレルギーの多い抗生物質としてはセファクロルが知られています。最近、ピボキシル基を持つ薬剤の副作用も目立つ印象があります。各施設での注意深い観察が望まれます。

抗生物質にも色々と種類があり、症状や病気などによって医師が使い分けています。今回はたくさん存在する抗生物質の中でも、皆さんもよく耳にしたことがある「クラリスロマイシン」について詳しくお伝えしていきたいと思います。

クラリスロマイシンは,1991年3月に承認されたマクロライド系抗生物質である ..

クラリスロマイシンは抗生物質のなかでもマクロライド系に分類される薬で、風邪や中耳炎、またヘリコバクター・ピロリ菌の除菌などにも良く用いられています。

●副作用モニター情報〈214〉 バンコマイシンによる聴力障害
バンコマイシンの副作用が報告されました。

ペプチド系・アミノグリコシド系抗生剤の投与上の注意には「難聴」が繰り返し記載されています。非可逆的な障害になることがあり、要注意です。また、適応患者の選択(小児・高齢者・腎機能障害患者)血中濃度のモニタリングも重要です。
バンコマイシンの血中濃度で望ましいのは、最高25~40μg/ml、最低(谷間値・次回投与直前値)は10μg/mlを超えることです。点滴終了後 1~2時間の血中濃度が60~80μg/ml以上、最低血中濃度30μg/ml以上が続くと、聴覚障害や腎障害など副作用の恐れがあります。
これら副作用の発現と血中濃度の相関性が高いため、投与量を増やす際、血中濃度の最高値と最低値を確認すれば、防止策がとれます。また、高齢者のバンコマイシンの半減期は、成人の3倍以上。1日の投与量が同じなら、投与間隔をあけて最低血中濃度を下げることが必要です。
最近は投与量のモノグラムやTDMソフトなどもインターネット上で入手できます。クレアチニン値・体重などから血中濃度の推測も可能。これらを投与計画に役立て、副作用防止につとめましょう。

に「頻ぱん下痢がおきる」、「粘性のある便」、「お腹が張る」、「腹痛」、

●副作用モニター情報〈199〉 抗生物質による急性腎不全
ミドシン注射液(リン酸クリンダマイシン)による急性腎不全疑い例1件の報告がありました。
75歳の女性に、肺炎治療のため600㎎/日を投与。投与開始直後からBUN、クレアチニン値の上昇がみられ、4日目には血清カリウム値7.0と高値を示しました。ただちに投与を中止し、ラシックスで利尿を確保、翌日までカリウム値の上昇が見られましたが、その後 速やかに腎機能は回復しています。
リンコマイシン系の本薬は、抗生物質の中では腎毒性の低いものとして知られています。しかしメーカーには死亡例を含む急性腎不全疑い例6例が報告されており、ハイリスク患者に対しては、腎障害への注意が必要です。本例も脳梗塞後遺症と糖尿病の既往があることに加え、投与前のBUNもやや高値を示していました。
薬剤性腎障害では「中毒性(非アレルギー性)」が最も多く見られ、そのうち抗生物質による腎毒性の典型的な臨床症状は急性腎不全です。抗生物質による腎障害を防ぐためには、脱水症状に陥らないようにして、また十分な利尿を心がけること、大量投与を避け、投与量の調節で最小有効濃度を維持すること。またカリウムなど電解質のモニタリングや尿検査によって、腎障害の徴候を見逃さないなどの注意が必要です。

こんばんは、院長の村上です。
皆さんは「」についてご存知でしょうか?
抗生剤は主に細菌をやっつけるための薬で、当院の外来でもしばしば処方しています。
今回はこの抗生剤とは「どんな薬なのか?」「どのような点に気を付ければ良いか?」など簡単にご紹介します。


Campylobacter属菌には十数菌種が知られているが、ヒトの腸炎の原因菌としては ..

●副作用モニター情報〈224〉 アミノグリコシド系薬剤の難聴の副作用について

アミノグリコシド系薬剤の第8脳神経(内耳神経)障害は有名な副作用です。
被疑薬である硫酸カナマイシン注では、副作用発現のリスク要因の高い高齢者(60歳以上)・腎機能低下した患者への投与量は1回0.5~0.75gとするよう記載されています。高齢者への投与量は個別性があるため、ともすれば成人量投与で医療がされやすいので注意が必要です。
産科・小児科などを除いた病棟では、高齢者が多く、そのリスクを抱えています。
たとえば、塩酸バンコマイシン・ループ利尿剤・白金含有抗がん剤等も、高齢者には副作用が増える可能性があり、注意が必要です。
医薬品の供給と調剤という薬剤師の仕事のうち、調剤の概念は処方監査と医薬品の調整に留まらず服薬指導へと拡大し、さらに医薬品の適正使用推進と医薬品を 使用した患者の安全管理(副作用・相互作用回避)へと発展してきています。投与量や投与間隔、医薬品の選択などに薬剤師がかかわれるシステムも必要です。

[PDF] NSTimes 3 月号 下痢を起こしやすい薬剤について

消化管疾患の中には、薬の影響で起こるものがあります。
薬は全身に影響を及ぼすため、薬に期待する作用(主作用)と同時に、予期しない作用、いわゆる副作用が起こりえます。薬の影響で起こる予期しない副作用のうち、消化管疾患として現れる病状が、薬剤性の消化管疾患に分類されます。
症状としては、腹痛や下痢、消化管からの出血などがありますが、薬によって症状は異なります。
薬剤性の消化管疾患は、原因となっている薬の服用を中止することで回復に向かいます。しかし、薬によっては、自己判断で使用を中止してはいけないものもありますので、気になる症状がある場合は、すぐにかかりつけの医師もしくは薬剤師に相談してください。

マイコプラズマは肺炎を引き起こすことで有名ですが、皮膚に感染して皮膚に治りにくい傷を作る原因になることもあります。 ..

けれども慢性副鼻腔炎等に効果的とされているのが「クラリスロマイシンの少量長期療法」であり、1日200mgのクラリシッドを2~3ヶ月程度のみ続けるという珍しい治療法もあります。

(症例)クラリスロマイシン・アモキシシリン併用 服用3日後 顔から発疹 ..

薬剤性肝機能障害と言う副作用も多数報告されています。この副作用の場合、自覚症状は乏しく、血液検査を行なう事によって分かる場合が殆どです。強い疲労感や、普段と違った症状がある場合には医師に相談をする必要があると思われます。




このように、自覚症状はありませんが、多くは検査値で見つかる副作用です。投与を継続すると、薬剤性肝機能障害が重篤化する場合があります。内服薬でも発現する可能性があるので、注意が必要です。

あるいは遷延化することがあるので注意すること。 11.2 その他の副作用

抗生物質を長期間飲むことに不安を持たれる方も多いですが、少量投与なため重篤な副作用も少なく、安心して服用することができます。抗生物質が長期間処方されてもびっくりしないようにしましょう。

このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】

消化管(胃・小腸・大腸)のびらん・潰瘍:
炎症が起きている部位に痛みを感じることがあります。薬剤性の消化管の・に特徴的な症状というものはありません。
胃に生じた場合は、やと同じように、痛みや胸やけなどがあります。

一般的には、マクロライド系のエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどを第一 ..

クラリスロマイシンの副作用としてよくあらわれるのは下痢・腹痛などの消化器症状です。これは抗菌作用による腸内細菌の抑制によるもので、腸の中の細菌のバランスが崩れたことによって下痢などがおこりやすくなります。

及び原因不明不妊における排卵誘発に本剤を用いた場合,卵巣過剰刺

薬剤性出血性大腸炎:
抗生物質を飲み始めて比較的早期に腹痛、水のような下痢、血の混じった下痢などの症状が出ることがあります。

クラリスロマイシン等)を併用する場合等には、本剤の血漿中濃度が上昇すること ..

抗菌薬を服薬したあとに下痢になることは、それほど珍しいことではないと思います。原因は抗菌薬そのものの副作用、アレルギーのこともありますが、抗菌薬によってバランスのとれていた腸内細菌叢が乱れて、少数しか存在しなかった菌が異常に増殖し生じることもあります。これを菌交代症と呼び、特に代表的な疾患にCDI(Clostridioides difficile infection :クロストリディオイデス・ディフィシル感染症)があります。以前はクロストリジウム・ディフィシル感染症と呼ばれていましたが、どちらにしても同じCDIと略語を使うことが多いと思います。

クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリス) – 呼吸器治療薬

市販の整腸剤などで対応しようという方もいらっしゃるかもしれませんが、市販の整腸剤だと抗生物質に負けてしまい、効果があらわれにくいです。

[PDF] クラリスロマイシン製剤 マクロライド系抗生物質製剤

●副作用モニター情報〈316〉 ロセフィン®静注用(セフトリアキソンナトリウム)による血小板減少症
ロセフィン®は広域スペクトルを有する第3世代のセファロスポリン系抗生物質で、1日1回投与が認められているため、外来も含め使用機会が増えていると思われます。2007年11月には小児への1日1回投与も可能になりました。
2008年度の当副作用モニターには、発赤・発疹、掻痒感、薬疹、薬剤熱、喘息様症状・喉頭浮腫の過敏反応を生じた9例が報告されました。また、咳(喉の違和感)、薬剤性肺障害が各1例、血液障害では血小板減少症が1例、報告されています。


血小板機能異常は、広域スペクトルのβ-ラクタムでもみられます。また、非置換性N-メチルチオテトラゾール(NMTT)側鎖をもつセファロスポリン(セフォペラゾン・セフメタゾール等)は血小板機能を変化させることがわかっています。NMTT[N-methylthiotetrazole]側鎖と構造が似たN-メチルチオトリアゾン環を有する薬剤 (ロセフィン)は、用量依存性にビタミンK依存性凝固因子を阻害することが知られています。
これらの薬剤を投与する際は、血液障害に対する観察が必要です。出血の危険のある患者では、止血系(プロトロンビン時間、出血時間)のチェックが不可欠です。
上記の症例では黒色の吐物がみられ、消化管出血が疑われました。90歳代の高齢者に1日4gの投与では、腎機能障害への注意も必要だったと思われます。

このくすりはクラリスです。 マクロライド系と呼ばれる抗生物質で、細菌の ..

偽膜性(ぎまくせい)大腸炎:
主な症状は下痢です。抗生物質を飲み始めてから1~2週間でいつもより回数の多い柔らかい便、水のような下痢、どろっとした便が出ることがあります。
また、腹痛やおなかが張る感じがする、吐き気がする、熱が出るといった症状が出ることもあります。