るが、通常量の抗不整脈薬によっても薬剤の催不整脈作用で VT や TdP が発 ..
方法:この地域住民研究では、著者らは経口のクラリスロマイシン又はアモキシシリンを2005-2009年に香港で飲んでいた18歳以上の成人の心血管疾患の転帰を比較した。5年以内の年齢、性別、使用時の暦を基準としてクラリスロマイシンの使用者に対し1人又は2人のアモキシシリン使用者とマッチさせた。このコホート研究はクラリスロマイシン(n=108988人)又はアモキシシリン(n=217793人)を飲んだ患者を含んでいた。セルフコントロールケース分析とケースクロスオーバー分析は、クラリスロマイシンを含んだヘリコバクターピロリ除菌治療を受けた患者を含んでいた。主要評価項目は心筋梗塞であった。副次評価項目はすべての原因による死亡、心又は非心疾患による死亡、不整脈、脳卒中であった。
クラリスロマイシン不整脈について | 医師に聞けるQ&Aサイト
主要心電図所見
①心房細動,早期再分極によるST上昇をII, aVF, V2~V6
②洞徐脈,II, V2~V5に幅の広いU波
③洞徐脈,QT延長(QTc=0.60)と陽性T波のドーム状変化,PQ時間(0.24sec)の延長
発作性心房細動や持続性心房細動に対して、その予防や洞調律化にベプリジルはよく使われる.ベプリジルはNa+、K+、Ca2+チャネルを抑制するため,最もよく見られる心電図変化はQT延長、徐拍化、PQ時間の延長などである。本症例では,ベプリジル投与のみでは著明なQT延長は認めずU波が長い程度だが,ピロリ菌除菌のために投与されたクラリスロマイシンはQT延長をきたすことがあり,その双加的作用でQT時間が著明に延長し、PQ時間も僅かであるが長くなっている.幸いTdPはまだ出現していなかった.
特に、エリスロマイシンとクラリスロマイシンは、このQT延長を起こし、徐脈を引き起こすことがあることが知られています[4]。なお、アジスロマイシンは比較的その作用が弱いとされています。
抗菌薬(抗生物質)の中でも、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬は、副作用として不整脈を起こすことがあると言われています。
研究の結果および限界:抗生剤治療が始まって14日後の心筋梗塞の傾向スコア調節比はクラリスロマイシン使用(132例、1000人年当たり44.4例)とアモキシシリンの使用(149例、1000人年当たり19.2例)を比較すると3.66(95%CI2.82-4.76)で、であった。しかし長期間でのリスクの増加は観察されなかった。同様に副次評価項目の傾向スコア調節比は、脳卒中をのぞいて、クラリスロマイシンはアモキシシリンに対しての最近の使用においてのみ有意に増加しました。セルフコントロールケース分析において、それらはクラリスロマイシンを含むヘリコバクターピロリ除菌治療で最近の使用と心血管疾患イベントの間に関係があった。そのリスクは治療が終了して以後は治療前に戻った。ケースクロスオーバー解析はまたクラリスロマイシンを含む最近のHピロリ除菌治療が心血管イベントのリスクを増やすことを示した。最近のクラリスロマイシン使用のアモキシシリン使用に対する調節絶対リスクの差は、1000患者につき1.90(95%CI1.30-2.68)の過剰な心筋梗塞イベントであった。
マクロライド系抗生物質、特にエリスロマイシンとクラリスロマイシンは、心臓の動きを電気的な信号で記録する心電図で観察できる、QT間隔という値を延長させることがあります。QT間隔とは、心臓が1回拍動する間の特定の時間を表す値です。
さて、令和5年5月付でクラリスロマイシン錠 200mg「TCK」及びクラリスロマイシン錠小児用 ..
不整脈とは、心臓の拍動のリズムが乱れることです。健康な人の心臓は、規則正しいリズムで動いています。このリズムが、何らかの原因で乱れてしまうのが不整脈です。
さて、マクロライド系抗生物質は、一部の患者さんで心臓の不整脈を引き起こす可能性があることが分かっていると、最初にお話しましたね。
[PDF] クラリスロマイシン錠200mg「サワイ」 を服用される患者さんへ
この研究で言いたいこと:香港の地域住民において、最近のクラリスロマイシンの使用は心筋梗塞、不整脈、そして短期間での心疾患死亡の増加と関係があった、しかし長期間での心血管リスクは関係がなかった。
マクロライド系抗菌薬は、肺炎などの感染症治療によく使われる抗生物質です。細菌のタンパク質の合成を邪魔することで細菌の増殖を抑えます[3]。
クラリスロマイシン・エリスロマイシン・フルコナゾール; 抗不整脈薬:ベラパミル
アジスロマイシンは、マイコプラズマによく使用される抗生物質ですので、マイコプラズマに罹患していた可能性が疑われて使用の方向になったとのことでした。
腎機能障害(2019) 高カリウム血症(2019) 不整脈(2019)
抗生物質は、私たちの体の中の「悪い微生物」と戦ってくれる大切な薬です。しかし、使い方を間違えると、リスクが高まる可能性がありますし、そもそも、通常の量でもリスクは存在します。
クラリスロマイシン(クラリシッド、クラリ)とは、呼吸器感染症の治療に幅広く使用される抗菌薬で、その効果は多くの臨床例で実証されています。
抗菌薬クラリスロマイシンの使用は、心筋梗塞、不整脈および心臓死リスクの有意な増大と関連していることが、中国・香港大学のAngel Y S Wong氏らが行った住民ベース試験の結果、示された。ただしその関連は短期的なもので、長期的な関連は観察されなかったという。先行疫学研究で、クラリスロマイシンが重篤な心血管アウトカムのリスク増加と関連していることが示唆されていたが、リスクが短期的なものか長期にわたるのか不明であった。BMJ誌オンライン2016年1月14日号掲載の報告。
研究グループは、住民ベース試験でクラリスロマイシン使用と心血管アウトカムとの関連を調べるため、香港で2005~09年にクラリスロマイシンとアモキシシリン投与を受けた18歳以上成人の心血管アウトカムを比較した。
5歳単位の年齢群、性別、使用暦年をベースに各クラリスロマイシン使用者1例に対し、1または2例のアモキシシリン使用者を適合。クラリスロマイシン使用者10万8,988例とアモキシシリン使用者21万7,793例を含むコホート解析を行った。また、自己対照ケースシリーズおよび症例クロスオーバー分析には、ヘリコバクターピロリ()除菌治療でクラリスロマイシン投与を受けた患者も含んだ。
主要アウトカムは、心筋梗塞。副次アウトカムは、全死因死亡、心臓死、非心臓死、不整脈、脳卒中などであった。
抗菌薬治療開始後14日間(現在使用群)の心筋梗塞の発症は、クラリスロマイシン使用者132例(1,000人年当たり44.4例)、アモキシシリン使用者149例(同19.2例)で、クラリスロマイシン使用者の率比は2.72(95%信頼区間[CI]:2.15~3.44)、傾向スコア補正後率比は3.66(同:2.82~4.76)であった。
しかし、リスクの増大は長期的には観察されず、傾向スコア補正後率比は、抗菌薬治療開始後15~30日1.06(95%CI:0.44~2.60)、31~90日1.10、91~365日0.90、366~730日1.17、731~1,095日1.01であった。
副次アウトカムについても同様の結果がみられ、クラリスロマイシンの現在使用群のみで、リスクが増大した(不整脈発症の傾向スコア補正後率比2.22、全死因死亡1.97、心臓死1.67、非心臓死2.10)。ただし、脳卒中だけは増大はみられなかった(同率比1.11、95%CI:0.80~1.54)。
また自己対照ケースシリーズ分析で、除菌治療でのクラリスロマイシン使用と心血管イベントが関連していることが確認された(14日間のイベント発生率比は、心筋梗塞3.38、不整脈5.07)。そのリスクは治療終了後(15~30日の心筋梗塞0.78、不整脈0.00)は、治療前レベルに戻った(治療前14日間の心筋梗塞0.81、不整脈2.45)。
症例クロスオーバー分析でも、同様のリスク増大が確認された。
クラリスロマイシン現在使用のアモキシシリン現在使用に対する補正後絶対リスク差は、心筋梗塞イベントについては1,000患者につき1.90例(95%CI:1.30~2.68)であった。
著者は、「心筋梗塞、心臓死の絶対リスクは、75歳超で高血圧や糖尿病を有する患者で高いとみられており、これら高リスク患者では抗菌薬の選択に注意を払わなければならない」と述べている。
狭心症・心不全・不整脈 · 脂質異常症(高脂血症) · 痛風・高尿酸値 · 脳梗塞 ..
クラリスロマイシンは抗生剤の中でも使用頻度が高い印象の薬のひとつです。今回のような研究結果が出てくると高齢者や、その他の病気の既往を持つ方にクラリスロマイシンが出たとき、今まで以上に心配になります。ちなみにピロリ菌の除菌では800mg/日に対しマクロライド少量長期療法では200mg/日で使い服用量に4倍の差がありますが、心血管リスクがどの程度変わってくるかなど、いろいろな切り口で新たな研究結果が出てくると面白いと思います。(薬剤師 松岡武徳)